無題

無題

この世界に、高橋正臣ってやつが存在していて、そいつはあるとき、霊現象、神がかり、あるいは、もっと単純に「狂気」ってやつに関わることになったんだ。で、よくある話だと、そこから世間で知られてちょっとした有名人になって、「神の世界はあります」とか「実は私達は〜」とか、自信たっぷりに言い出したりするだけど。そいつは、「なんなんだ、この状況は?」「何が正しいのか、よくわからん!?」からは抜け出せなかった。だって、何通りかの解釈が可能だったから。「神様がいる」っていう考え方でも、「神様なんて居ない」っていう考え方でも、つじつまを合わせることは可能だったから。そして。「自分は神に認められた〜」とか、「高次の存在になった〜」とかいう考えにもはまれなかった。だって、自分のココが「ダメ」だと思うところは、相変わらず「ダメ」なまんま...無題