『かがみの孤城』(辻村深月・著)のレビュー
かがみの孤城 作者:辻村深月 ポプラ社 Amazon 本をつくる仕事をしていてつねづね思うのは、「売れる本にするのであれば、内容を難しくしすぎてはいけないなあ」ということです。 ビジネス書とか実用書だと、これはとくに顕著です。 そもそも著者はなんらかの道のプロフェッショナルであり、一般の人よりもたくさんの知識と経験を持っているという点で特異な人物です。 だからこそ本を書けるわけです。 私は文芸書の編集者ではないので小説については門外漢ですが、おそらくこの法則は小説にも当てはまるのではないかなと思います。 それを感じたのは、『謎解きはディナーのあとで』を読んだときでした。 謎解きはディナーのあと…
2021/07/30 09:33