17歳、24時。
誘われたので電車で遠くまで飲みに行って来た。 いい感じの酔いの回り具合で帰り道、駅に着く。 いつもならここからタクシーだった。 でも今日は歩けそう。歩こう。何となく気持ちが軽い。 もうこの街を少しずつ包みかけている春を感じながら、歩きたかった。 スマホの音楽を聴きながら歩く。 スマホよりもっと奥にいる声に合わせて唄おう。 例え田舎道でも、この夜の景色はドラマティックに映る。 車が当たり前の生活では見えないものが、次々と視界に入ってくる。 楽しい。ちょっと顔が笑ってる。今だけだとしても、歩くって素晴らしい! 高校の前に来た。 途端に胸が張り裂けそうになった。 校名のプレートを指でなぞる。 すぐ横…
2017/03/20 23:37