日本版仮出願(特許法38条の2との関係)

日本版仮出願(特許法38条の2との関係)

「日本版仮出願」という言葉を最近耳にします。これまで仮出願というと米国仮出願でした。しかし特許出願非公開制度の運用が2024年5月から開始となり、外国出願よりも先にまず日本出願を行うという出願実務が浸透しつつあるようです。そのような流れの中で仮出願を日本で、ということが意識されていると感じます。「日本版仮出願」でネット検索すると特許法38条の2に基づく出願という実務情報を複数確認することができます。この「特許法38条の2」は特許法条約の規定に基づいて定められた条項であり、同条第1項には出願日の認定要件が定められています。しかし、日本特許法には「仮出願」というカテゴリーはなく、特許法38条の2の規定により出願日が認められるように特許出願を行っているというのが実情です。「日本版仮出願」を実際にどのように行うか...日本版仮出願(特許法38条の2との関係)