林修の初耳学で高学歴ニートたちに批判。しかし働かない選択にも意味がある?
正月は実家に帰っていた。 テレビを10年以上前に捨ててしまったから俺は普段はテレビを見ない。 だけど実家に帰った時には居間でちょっと見たりする。 今回はたまたま「林先生が驚く初耳学」なる番組やっていた。 その番組の一つの企画で、番組の司会である林修という有名予備校講師が高学歴ニートと討論するのがあった。 大きな話の流れとしてはニートは働いてないから、「社会の構成員としては役割を満たしてないから働きましょう」っていう最初から結論あったんじゃないかって感じで終わった。 林修さんという人が余りに台本通りというか、前もって考えてきたことを喋った感じに見えた。 まあ、こういう方針で喋ってくださいって言われているんだろうけどさ。 あの林修さんという人は、バブル期あたりに銀行やめて事業をやって失敗したとかいってたけど、そういう生き方の方自体、お金を稼いでそれを増幅させて、より多く消費するのが幸せと考える消費資本主義を突っ走ってきてるわけだから、今の時代の雇用環境と若者が感じてる日本の閉塞感をあまり理解できないのかもしれない。 だからなのか、力でふさぎ込めた感のある番組進行に俺には見えた。 だいたい先生が教壇の上に立ってて、高学歴ニートの生徒を諭すっていう舞台演出の構図があると、林先生という人の意見が間違いないっていうふうに見えやすいんだよね。 みんなそういう風に教育受けてきてるし。 あれやるならもう1人くらい違う立場の人を教壇に立たせたほうが、議論が盛り上がったろうし、予期せぬ意見も出ただろう。 たとえば坂口恭平さんとか。 独立国家のつくりかたposted with ヨメレバ坂口恭平 講談社 2012年05月 楽天ブックスで探す楽天koboで探すAmazonで探すKindleで探す 7netで探す まあ実際はそういうこともないので、結局ありきたりの「働いてない人は少しでもこの社会を回すための燃料になるために働きなさい」っていうお説教じみた話で予定調和的な終わり。 そんなの番組に出ていた高学歴ニートたちは毎日のようにメディアからも親からも暗に聞かされているだろう。
2019/01/12 01:00