琴を弾く透明美人(其の一)
秋の夜は空気がとても澄み渡り東の空にかかる三日月がとても綺麗です。「今夜は外で勉強だ。月を見ながら悲しい娘のユーレイの話をしよう。」先生は庭の大きな木の下に座りました。子供達は思い思い好きな場所に陣取ります。私の友達ルーチュンはたいそう琴がすきだった。ある時、旅をしていると大雨が降りだした。近くの寺に駆けこんで雨宿りをしていると、そこには綺麗な貝殻をはめ込んだとても立派な琴がたけかけてあった。「素晴らしい琴だ。こんな琴を弾く人はきっと腕前もよいだろうなあ。」と独り言を言っていると寺の中で座禅をしていた坊さんが出て来てルーチュンに話かけました。「おぬしもこれが好きなのであろうか?。」拙僧も少々たしなんでおりますが、なかなか上達しない。良い先生はどこかにおらんのかなあ?」腕に自信のあるルーチュンは答えた。「私に一度...琴を弾く透明美人(其の一)
2019/04/20 08:10