今も俺たちはいつだって自由さ

今も俺たちはいつだって自由さ

北海道にいる。ここ何年かの夏は、釧路でひたすら川を下る仕事をしていて、それはそれはとても楽しくて素敵な仕事なのだけれど、毎日同じことを繰り返しているとやはり飽きる。これまでは飽きるのは自分がつまらないからだ、なんて自分を鼓舞しては踏ん張っていたが、やはりどう考えても飽きる。飽きることが悪いことかどうかはよくわからないが、川を下ることに飽きているガイドの漕ぐカヌー、それに乗るお客さんには確実に失礼で不誠実だ、こんなの直ちに修正せねばなるまい。とにかく停滞感がすごい。僕はなにをしていても旅人を自称していて、いつでもどこでも心も身体もズンズンドコドコ前へ前へと進みたい。なのに何故だか進めない、動脈硬化を起こした血管の中にいる赤血球の気分だ。…例えが自分でも意味不明だ。早い話が、この停滞感の中から再び気持ちのいい...今も俺たちはいつだって自由さ