さわって変わって
弟子屈で雹が降った。午前中はすごく晴れていてぬくぬくと川を下っていたのだけれど、お昼を過ぎたあたりから雷鳴が響き出し、川から上がった途端お天道様は雹という牙を剥いた。何があっても自然を舐めてはいけない。大いなる自然の前で僕らができることと言ったら祈ることくらいで、昔の人はその祈りを形式化すべく、お祭りを催行したのだろう。それで束の間の安心感を得ようとしたのだろう、きっとそうなんだろうなんてことを、帰り道車の中で考えていた。そして、人間は人間で、人間としてちゃんと自然の一部なのだろうと思う。大いなる自然には絶対に勝てない。この敗北感に悔しさが入る余地はない、とても気持ちが良い。観光を生業としているものが絶対に言ってはいけないことなのだろうけれど、人が集まるところからその場所の生気は奪われていく。逆説的になるが、寂...さわって変わって
2021/09/23 21:18