私の恋人は彼女。ふだん、人前で言えないことを言うための場所。
彼女との日常を忘れたくなくて、何かを残しておきたくて、この日記をはじめます。
わたしたちにとって初めての一泊旅行のその日は、あいにく天気予報は雨の日で。曇り空の下、いつもより早起きをして、彼女と駅に向かった。ボストンバックにふたりぶんの荷物をつめて。彼女はいつも、荷物を持ってくれる。買い物をしたときも、わたしが重たい仕事のバックを抱えているときも。何も言わずに、わたしの手からバックを奪いとる。その度にわたしはうれしくなって、ついつい彼女に抱きつきたくなる衝動をおさえる。駅に...
「こんどの週末、土日休みなの」土日とも休めることがほとんどない彼女のその言葉から、私たちにとって初めての一泊旅行は実現した。仕事で忙しい彼女に代わって、私が旅行先を決めて、宿をとる。私たちの思い描く一泊旅行は初めてだけど、彼女に聞かなくても好みが分かる。温泉があって、ホテルではなく旅館で、畳の部屋。ふとんが好きな彼女、畳が好きなわたし。移動は、お得なバスにしよう。長い時間移動した後は、足湯につかろ...
ひさびさに彼女が自分の家に帰る日。わたしも休みだったから彼女についていくことにした。家を出たときには日が暮れていて外は少し肌寒い。ふたりで並んで駅に向かって歩くと、途中に急な上り坂がある。私が、ひぃふぅと少し息を切らしながら坂を上る姿を見て、彼女はクスクスと笑う。そうして電車に乗ると、席がひとつだけあいていて、彼女はいつもそうなのだけど、きまって私を座らせる。つり革を持って、私の目の前に立った彼女...
今年の春から、彼女は私の部屋で暮らすことになった。たまたま、彼女の仕事先が私の家に近くなったのが、コトのはじまり。「仕事先が変わったら、毎日、あなたの家に帰るね。」ずいぶん前から、彼女はそう言っていたのだけれど、私は本当にそうなるとは思っていなかった。彼女には、自分の家の近所に いきつけのお店があって、よく通うビストロやお寿司屋さんがあって、そこの店員さんやお客さんとも仲良しで。きっとすぐ、自分の...
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