『「右翼」の戦後史』安田浩一 講談社現代新書

『「右翼」の戦後史』安田浩一 講談社現代新書

右翼の流れがわかりやすい。 右翼は歴史と伝統を重んじた保守であり、異なる他者に対しては排他的で、復古主義であり、理念というよりも情念に近い。 日本右翼の源流は、江戸時代末期の水戸学にあるとされる。儒学を基盤に、神話や道徳を尊重し、身分や社会の安定を説くもの。吉田松陰や西郷隆盛らの幕末の志士に大きな影響を与え、倒幕運動や尊王攘夷思想が生まれた。 大正時代には、大正デモクラシーによって人々が権…