ずっとお城で暮らしてる (シャーリィ・ジャクスン)
読む本を選ぶときの基準はなんだろうと振り返ってみると、僕の場合、どうもマイナーながら味わい深い文学を発掘したいという気持ちが根底にあるようだ。 例えば、大通りから少し外れた路地にある隠れた老舗であったり、客が少なく心ゆくまで羽を伸ばせる静かな喫茶店、あるいは、全国にはほとんど出回らない限定生産の日本酒であったり。 そうした自分だけの隠れたお気に入りを持つという「大人の趣味」的雰囲気に憧れているような気がする。 いろんなことに手を出していても、自分が多趣味と思えないのはそういう段階にはなかなか至らないからなのかもしれない。深めもしないまま、あちこちに手を出すのは節操がないと評価するのは少し厳しす…
2018/03/21 13:42