baroque 89
つくしが目覚めた時には、薫は席を立っていた。懐かしい香りを感じた気がしてつくしは鼻を蠢かす。「……そんなわけないか……」一人呟いてから、薫と二人で過ごした日々を思い出す。恋というには、あまりにも幼い恋心だった。だからこそ、つくしは、一直線に恋をした。時折訪れる薫と過ごす時間は、つくしにとって幸せで幸せでたまらないものだった。初めは憧れにしか過ぎなかった。憧れが恋心に変化していったのは、薫の持つ弱さを垣...
2019/02/19 22:21
2019年2月 (1件〜100件)
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