傍にいたい...

傍にいたい...

暖炉の上に飾っているアストレが枯れかけているのが目に入った。 ディーンが出かけたのは、何日前だっけ。「しばらくここに居てくれ」「いつも戻ってくるの?」「さて…。気まぐれな客を相手にしている稼業だからな」「あ…」 そうだ。 ディーンの仕事は…。 改めて彼の素性を思い直す。 そうだよ。 僕は彼と知り合ったときからそれを承知しているはずなのに。二人きりで静かに過ごしている時、ディーンはむしろ、物静かで穏...