ジョウビタキと「会話」/難聴者の孤独をいやされた

ジョウビタキと「会話」/難聴者の孤独をいやされた

去る年末年始に、子供たちの家族が集まってくれたが、難聴のために会話が聞き取れず、輪に入れない孤独感を痛感した。その体験から、思い切って補聴器(最も安いクラスの36万円)を買い求めた。効果は限定的で不満だが、前より一人で外出できるようになった。以前は診察で医者の話すことが聴きとれなかった。年末のある日、鉢の土を広げていると、スズメほどの大きさの小鳥が手を伸ばせば届くほど近くに飛んできてとまった。前にオスを観ていたのでジョウビタキのメスだとすぐわかった。じいっと私を見つめていたが、一瞬の早業で、土の上でもぞもぞしていたミミズをくわえて飛び去った。こうしてモノ言わぬ小鳥との付き合いが始まった。餌がほしいときは、チッと鳴いて体をお辞儀をするように上下に振る。ミミズをやろうにも雨不足の乾燥で、鉢をひっくり返してもミ...ジョウビタキと「会話」/難聴者の孤独をいやされた