イエズス会グアラニーミッションが遺した精神文化

イエズス会グアラニーミッションが遺した精神文化

歴史は史料、史跡、物語として、あるいは発掘されるか発見されるかして後世の人の目に触れる。歴史を営んだ人々の精神がひょっこり現代に顔を出すことがある。蘇るほどに価値があったからであろう。その一)グアラニー戦争の伝説的英雄セペ・ティアラジュがパジェ教区で模範的聖性を認められて、リオグランデ・ド・スル州(以下RS)で殉教者として崇拝されている。法王庁が承認すれば正式に福者となる。日本でも一番新しいところではキリシタン大名高山右近が列福されている。セペの名は飛行場の名、街の名にもなっている。損得を度外視して最前線に立つ漢気が当時の牛追い(ガウチョ、メスティーソ)のアイデンティティと響き合い、今では、MS州民が誇るガウーショ魂の象徴となっている。その二)20世紀後半以降の土地なしSemTerra農民運動の発展202...イエズス会グアラニーミッションが遺した精神文化