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neputaさんのプロフィール

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新宿区
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市川市

書評・ブックレビューとは異なり、個人の主観による読書感想を綴ったブログです。 感想を書き記す都合上、ネタバレとなる記載も多くあり、その際はその旨注意書きをしています。 ミステリ作品が多いほか、生物が獲得した「意識」の成り立ちや、その謎に迫るフィクション、ノンフィクションなどが大好物。

ブログタイトル
読書感想BLOG
ブログURL
https://book-reports-blog.blogspot.com/
ブログ紹介文
読書感想、雑感を綴るブログ 図書館、書店の書棚に囲まれると幸せを感じます。
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neputaさんの新着記事

1件〜30件

  • 幻の女 ウイリアム・アイリッシュ (早川文庫)

    あらすじ 夜は若く、彼も若かったが、夜の空気は甘いのに、彼の気分は苦かった……ただ一人街をさまよっていた男は、奇妙な帽子をかぶった女に出会った。彼は気晴らしにその女を誘ってレストランで食事をしカジノ座へ行き、酒を飲んで別れた。そして帰ってみると、喧嘩別れをして家に残してきた妻が彼のネクタイで絞殺されていたのだ!刻々と迫る死刑執行の日。唯一の目撃者”幻の女”はどこに? サスペンスの詩人の、不滅の名作!――本書より引用 読書感想 1942年発表、古き良きミステリ作品である。 そしてあらすじの文章は、本編の冒頭の語りだ。

  • 凍原 桜木紫乃 (小学館文庫)

    あらすじ 一九九二年七月、北海道釧路市内の小学校に通う水谷貢という少年が行方不明になった。湿原の谷地眼(やちまなこ)に落ちたと思われる少年が、帰ってくることはなかった。それから十七年、貢の姉、松崎比呂は刑事として道警釧路方面本部に着任し、湿原で発見された他殺死体の現場に臨場する。被害者の会社員は自身の青い目を隠すため、常にカラーコンタクトをしていた。札幌、小樽、室蘭、留萌。捜査行の果てに、樺太から流れ、激動の時代を生き抜いた顔のない女の一生が、浮かび上がる! 文庫化に際し完全改稿を行った、新・直木賞作家唯一の長編ミステリー! ――本書より引用

  • 【読書感想・小説】 特捜部Q―カルテ番号64― ユッシ・エーズラ・オールスン(著) 吉田薫(訳) (ハヤカワ・ミステリ文庫)

    あらすじ 未解決だった難事件を次々と解決、やっと日の目を見つつある特捜部Q。だが捜査を待つ事件は増えるばかりだ。そんななか、特捜部の紅一点ローセが掘り起こしてきたのは、20年以上前にエスコート・クラブの経営者リタが忽然と姿を消した奇妙な事件。しかもリタとほぼ同時に失踪した者が、他にも5人いることが判明し……。 デンマークの代表的文学賞「金の月桂樹」賞を受賞、ますます波に乗る大人気警察小説シリーズ第4弾!(本書より引用)  『特捜部Q―カルテ番号64―』の読みどころ デンマークを舞台に繰り広げる警察ミステリシリーズの第4作目。 個性豊かなメンバーの軽妙なやり取りと、深刻な事件とのコントラストが本シリーズの大きな魅力のひとつ。 デンマークにかつて存在した女性収容所が物語の背景として描かれており、どこの国でも存在する優生思想について大きく考えさせられる作品。

  • 【読書感想・小説】 英国諜報員アシェンデン サマセット・モーム (新潮文庫)

    あらすじ 時はロシア革命と第一次世界大戦の最中。英国のスパイであるアシェンデンは上司Rからの密命を帯び、中立国スイスを拠点としてヨーロッパ各国を渡り歩いている。一癖も二癖もあるメキシコやギリシア、インドなどの諜報員や工作員と接触しつつアシェンデンが目撃した、愛と裏切りと革命の日々。そしてその果てにある人間の真実――。諜報員として活躍したモームによるスパイ小説の先駆けにして金字塔。(本書より引用  読みどこ 著者自身の体験をもとにした、第一次大戦下の英国諜報員の物語。 作家兼スパイという特殊な人物による人間観察が秀逸。 戦争という究極的な状況下でも、合理的に振る舞うことのない人間のおかしさをユーモアを交えて描き出している。

  • 【読書感想・小説】 ユートピア 湊かなえ (集英社文庫)

    あらすじ 太平洋を望む美しい景観の港町・鼻崎町。先祖代々からの住人と新たな入居者が混在するその町で生まれ育った久美香は、幼稚園の頃に交通事故に遭い、小学生になっても車椅子生活を送っている。一方、陶芸家のすみれは、久美香を広告塔に車椅子利用者を支援するブランドの立ち上げを思いつく。出だしは上々だったが、ある噂がネット上で流れ、徐々に歯車が狂い始め――。緊迫の心理ミステリー。 読みどころ 誰しもが抱える負の感情は、閉鎖的な地方都市では行き場をなくし鬱積していく。息が詰まるような人間模様を生々しく描いたドラマ性は一見の価値あり。 相対的な幸福感を求める移住者と、地元で埋もれていく人生を受け入れる地元民の、心理面におけるコントラストが印象深い。 ミステリとして構成されている作品だが、その部分はイマイチだった。

  • 【読書感想・小説】 その犬の歩むところ ボストン・テラン (文春文庫)

    あらすじ ギヴ。それがその犬の名だ。彼は檻を食い破り、傷だらけで、たったひとり山道を歩いていた。彼はどこから来たのか。何を見てきたのか……。この世界の罪と悲しみに立ち向かった男たち女たちと、そこに静かに寄り添っていた気高い犬の物語。『音もなく少女は』『神は銃弾』の名匠が犬への愛をこめて描く唯一無二の長編小説。 読みどころ 現代のアメリカを舞台に壮絶な旅を続けてきた犬、そして彼と関わりを持った人間たちの物語。 美しくそして力強い表現の数々は、この旅物語を深みのある文学作品へと昇華させている。 わたしたち人間が歩んできた歴史には常に犬の存在があり、過ちを繰り返すわたしたちは、たびたび犬たちから学ばなければならないと、大きな気づきをもたらしてくれる作品。

  • 【読書感想・ノンフィクション】 東欧サッカークロニクル 長束恭行 (カンゼン)

    あらすじ クロアチアからアイスランドまで、東欧を中心に16の国と地域を巡った渾身のルポルタージュ。最後の魔境、旧共産圏の知られざるサッカー世界を体当たり取材。 史上最凶のフーリガンと恐れられるBBBと往く遠征随行記など東欧を中心に10年以上にわたって取材を続けてきたジャーナリストが、旧共産圏に渦巻くサッカーの熱源を体当たり取材と迫真の写真で解き明かす、渾身のルポルタージュ。 戦争、民族問題で分断され、相容れない国家、民族、サポーターはなぜ、病的なまでにサッカーを愛し続けているのか?否、だからこそ彼らはサッカーにすべてを注ぎ続けるのか? 権力闘争に揺れるクロアチア、オシムが涙したボスニアのW杯初出場、“十字軍"ジョージアの躍進、ウクライナ政変直後の緊迫のダービー、キプロスに横たわる分断の影、ギリシャが挑む「債権者ダービー」など、知られざる世界を巡る壮大な見聞録がここに完成。  読みどころ 先のワールドカップで活躍したクロアチアを筆頭に、東欧を中心にヨーロッパ16カ国についてサッカーを通じて伝える貴重なルポタージュ。 日本ではあまり報じられることの少ない東ヨーロッパ。実際に足を運び取材した著者が綴る文章からは、複雑な国情や、他と変わらないサッカー熱が伝わってくる。 国境や民族や言語の壁を超えて、同じルールのもとひとつのボールでみんなが一体となれるサッカーは、あらためて素晴らしいと感じることができる一冊。

  • 【読書感想・小説】 指し手の顔 脳男Ⅱ 首藤瓜於 (講談社文庫)

    あらすじ 連続爆弾犯のアジトで見つかった、心を持たない男・鈴木一郎。逮捕後、新たな爆弾の在処を警察に告げた、この男は共犯者なのか。男の精神鑑定を担当する医師・鷲谷真梨子は、彼の本性を探ろうとするが……。そして、男が入院する病院に爆弾が仕掛けられた。全選考委員が絶賛した超絶の江戸川乱歩賞受賞作。   読みどころ  江戸川乱歩賞受を受賞した前作『脳男』からのシリーズ続編。精神疾患を絡めた犯罪ミステリの流れをそのままに、物語はさらなる展開を見せる。 前作の「脳男」こと鈴木一郎のほか、新たな強烈なキャラクターも登場する。ある意味キャラ勝負を挑んでいる作品かもしれない。 精神医学、脳医学、医療業界の闇、宗教、性など多岐にわたるテーマが複雑に絡み合い描かれる長編作。 ※ネタバレを含みます。

  • 【読書感想・小説】 脳男 首藤瓜於 (講談社文庫)

    あらすじ 連続爆弾犯のアジトで見つかった、心を持たない男・鈴木一郎。逮捕後、新たな爆弾の在処を警察に告げた、この男は共犯者なのか。男の精神鑑定を担当する医師・鷲谷真梨子は、彼の本性を探ろうとするが……。そして、男が入院する病院に爆弾が仕掛けられた。全選考委員が絶賛した超絶の江戸川乱歩賞受賞作。   読みどころ 目的不明の連続爆破事件、感情を持たない男の隠された過去、人間の自我に迫る医学の世界。刑事、殺人者、精神科医が交錯する読み応えあるミステリ。 フィクションという手法により、感情の完全欠落状態から「殺人」という因子により自我獲得をした人間を描く試みは、自我とは意識とは何であるか深く斬り込む展開を見せる。

  • 【読書感想・民俗】 山に生きる人びと 宮本常一 (河出文庫)

    あらすじ 山には「塩の道」もあれば「カッタイ道」もあり、サンカ、木地屋、マタギ、杣人、焼畑農業者、鉱山師、炭焼き、修験者、落人の末裔…さまざまな漂泊民が生活していた。ていねいなフィールドワークと真摯な研究で失われゆくもうひとつの(非)常民の姿を記録する。宮本民俗学の代表作の初めての文庫化。 ◎解説=赤坂憲雄  読みどころ 農耕が広がり日本史が始まる遥か昔から、日本の山に生きる人びとがいた。彼らの歴史を解き明かすべく綴られた記録集。 民俗学者である著者は文献を紐解くとともに、自ら足を運び、いまに伝わる残された痕跡を丁寧に拾い上げている。その情熱と探究心には大きな感動を覚える。 目まぐるしく変化を遂げてきた平地での暮らしと異なり、山の中ではいにしえの時がいまに続いている。人間らしいとは何か、あらためて考えさせられる一冊。

  • 【読書感想・小説】 家守綺譚 梨木香歩 (新潮文庫)

    あらすじ 庭・池・電燈付二階屋。汽車駅・銭湯近接。四季折々、草・花・鳥・獣・仔竜・小鬼・河童・人魚・竹精・桜鬼・聖母・亡友等々々出没数多……本書は、百年まえ、天地自然の「気」たちと、文明の進歩とやらに今ひとつ棹さしかねてる新米精神労働者の「私」=綿貫征四郎と、庭つき池つき電燈つき二階屋との、のびやかな交歓の記録である。――綿貫征四郎の随筆「烏歛苺記」を巻末に収録。 読みどころ 古い二階家の家守を託された、駆け出しの物書き「綿貫征四郎」が送る奇妙奇天烈な日常劇。 毎日のように「もののけ」の類と邂逅する非日常的日常が、自然と受け入れられてしまう独特な文章で綴られている。 日本語で味わう、読む自然の美しさとも言うべき、植物の名を冠した28編からなる物語。

  • 【読書感想・小説】 暗渠の宿 西村賢太 (新潮文庫)

    あらすじ 貧困に喘ぎ、暴言をまき散らし、女性のぬくもりを求め街を彷徨えば手酷く裏切られる。屈辱にまみれた小心を、酒の力で奮い立たせても、またやり場ない怒りに身を焼かれるばかり。路上に果てた大正期の小説家・藤澤清造に熱烈に傾倒し、破滅のふちで喘ぐ男の内面を、異様な迫力で描く劇薬のような私小説二篇。デビュー作「けがれなき酒のへど」を併録した野間文芸新人賞受賞作。 読みどころ 冴えない30過ぎの男による一人称語りの私小説。 恋人を求め、風俗嬢をなんとか口説き落とそうと失敗する話(けがれなき酒のへど)、念願の彼女と同棲を始めるも些細なことで怒り狂いながら依存する狂人的な生活の話(暗渠の宿)の二篇収録。 一切己の欲望に逆らわない男には俗人と聖人が同居しており、その姿からは人間本来の姿が透けてみる。

  • 【読書感想・小説】 立証責任 スコット・トゥロー (文春文庫)

    あらすじ 三月も終わりに近いある日、出張先のシカゴから帰宅したスターン弁護士は、妻の自殺を発見する。どうして? 突然のことに驚きを隠しきれないスターン。妻宛の病院からの請求書も気になる。一方、依頼人である義弟には大陪審から召喚状が届く。真実を探り当てるべく、見慣れた顔に隠された欺瞞をはがす執念の日々が始まった! 読みどころ 法の世界で弁護士として忠実に仕事をこなしてきた中年男が、妻の自殺という不幸に直面し、自身の人生と残された家族、隣人たちとの関係性を再構築するヒューマンドラマ。 前作『推定無罪』で活躍した弁護士、「アレハンドロ・スターン」が主役のスピンオフ作品。 事実の表面的な部分に真実がすべてあらわれているとは限らない。それは事件であっても、人生であっても同じであることを強く実感できる物語。

  • 【読書感想・小説】 西の魔女が死んだ 梨木香歩 (新潮文庫)

    ※若干ネタバレを含みます。 あらすじ 中学に進んでまもなく、どうしても学校へ足が向かなくなった少女まいは、季節が初夏へと移り変わるひと月あまりを、西の魔女のもとで過ごした。西の魔女ことママのママ、つまり大好きなおばあちゃんから、まいは魔女の手ほどきを受けるのだが、魔女修行の肝心かなめは、何でも自分で決める、ということだった。喜びも希望も、もちろん幸せも……。その後のまいの物語「渡りの一日」併録。 読みどころ 中学に入り学校に行けなくなった少女が、おばあちゃんと過ごした1ヶ月を回想する物語。 代々「魔女」としての素質を受け継ぐ家系だというおばあちゃん。彼女からまいが学んだことは、その後の人生において大切なことだけだった。 おばあちゃんの最後のメッセージは、涙と笑顔が止まらなくなる。

  • 【読書感想・小説】 去年の冬、きみと別れ 中村文則 (幻冬舎文庫)

    あらすじ ライターの「僕」は、ある猟奇殺人事件の被告に面会に行く。彼は二人の女性を殺した罪で死刑判決を受けていた。だが、動機は不可解。事件の関係者も全員どこか歪んでいる。この異様さは何なのか? それは本当に殺人だったのか?「僕」が真相に辿り着けないのは必然だった。なぜなら、この事件は実は――。話題騒然のベストセラー、遂に文庫化! 読みどころ 幾重にも仕掛けられた謎が徐々に解き明かされていく過程を楽しむタイプのミステリ作品。 作品そのものにも仕掛けが施されている。 映像化された同タイトル作の原作。(2018年公開)

  • 【読書感想・小説】 神の火 高村薫 (新潮文庫)

    あらすじ 原発技術者だったかつて、極秘情報をソヴィエトに流していた島田。謀略の日々に決別し、全てを捨て平穏な日々を選んだ彼は、己をスパイに仕立てた男と再会した時から、幼馴染の日野と共に、謎に包まれた原発襲撃プラン〈トロイ計画〉を巡る、苛烈な諜報戦に巻き込まれることになった……。国際政治の激流に翻弄される男達の熱いドラマ。全面改稿、加筆400枚による文庫化! 読みどころ  90年代の冷戦末期、原子力発電所を巡る諜報ミステリをベースに、男達の愛と魂の救済を描いた長編作。 20世紀半ばに誕生し21世紀の今は縮小・廃絶が叫ばれる原子力技術とは何であるか?時代の転換期に大きな命題に迫ったその内容は、21世紀に入った今こそ振り返る価値は大きい。 緻密な描写と美しい感情描写、ラストは行間に火花がほとばしる勢いを感じる。

  • 【読書感想・小説】 水神 帚木蓬生 (新潮文庫)

    あらすじ 目の前を悠然と流れる筑後川。だが台地に住む百姓にその恵みは届かず、人力で愚直に汲み続けるしかない。助左衛門は歳月をかけて地形を足で確かめながら、この大河を堰止め、稲田の渇水に苦しむ村に水を分配する大工事を構想した。その案に、類似した事情を抱える四ヵ村の庄屋たちも同心する。彼ら五庄屋の悲願は、久留米藩と周囲の村々に容れられるのか――。新田次郎文学賞受賞作。  読みどころ 江戸時代初頭の農村を舞台に、渇水に苦しむ百姓たちが村に水を引き込む大事業を成し遂げる歴史ドラマ作品。 福岡出身の著者が地元に伝わる話をもとに紡ぎ上げた作品であり、美しい自然や力強く生きる人びとの描写には地元に対する著者の大きな愛を感じる。 400年前にこの国で暮らしていた先人たちから「生きるとはどういうことか」を教えられる、学びの多い作品。

  • 【読書感想・小説】 うたかたの日々 ボリス・ヴィアン (早川epi文庫)

    あらすじ 小さなバラ色の雲が空から降りてきて、シナモン・シュガーの香りで二人を包み込む……ボーイ・ミーツ・ガールのときめき。夢多き青年コランと、美しくも繊細な少女クロエに与えられた幸福。だがそれも束の間だった。結婚したばかりのクロエは、肺の中で睡蓮が生長する奇病に取りつかれていたのだ――パリの片隅ではかない青春の日々を送る若者たちの姿を優しさと諧謔に満ちた笑いで描く、「現代でもっとも悲痛な恋愛小説」 読みどころ 日常の端々に不思議がころがる幻想的な世界観で繰り広げられるパリの若者たちの青春物語。 青春時代の儚く切ない無力感や、悲しい恋の行方に胸を打たれる。 作品の本体は表現手法にあるのかもしれない。常識や固定観念を破壊し尽くすような文章が素晴らしくこの上ない解放感を味わうことができる。

  • 【読書感想・小説】 敬語で旅する四人の男 麻宮ゆり子 (光文社文庫)

    あらすじ 真面目さゆえに他人に振り回されがちな真島。バツイチの冴えない研究者、繁田。彼女のキツイ束縛に悩む、愛想のよさが取り柄の仲杉。少し変わり者の超絶イケメン、斉木。友人でなく、仲良しでもないのに、なぜか一緒に旅に出る四人。その先で待つ、それぞれの再会、別れ、奇跡。他人の事情に踏み込みすぎない男たちの、つかず離れずな距離感が心地好い連作短編集!  読みどころ 4人のアラサー男性それぞれの人生を4編の短編で綴った連作短篇集。爽やかな口当たりで読みやすい文章が特徴。 境遇や個性が異なる4人の人生の多様な人間模様に引き込まれる物語は現代の縮図を表すかのようだ。 プライベートの時間を敬語でやりとりする可笑しさと、重々しい出来事や根深い悩みなどが同じ温度感で描かれており、なにものも排除しない広い海のような包容力を感じさせる作品。

  • 【読書感想・小説】 廃用身 久坂部羊 (幻冬舎文庫)

    あらすじ 廃用身とは、脳梗塞などの麻痺で動かず回復しない手足をいう。神戸で老人医療に当たる医師漆原は、心身の不自由な患者の画期的療法を思いつく。それは廃用身の切断だった。患者の同意の下、次々に実践する漆原を、やがてマスコミがかぎつけ悪魔の医師として告発していく――。『破裂』の久坂部羊の、これ以上ない衝撃的かつ鮮烈な小説デビュー作。 ※ネタバレを含みます。 読みどころ 老人介護医療における課題をフィクションという手法により実験的な物語を展開し、その問題の本質に迫ろうと試みる社会性の濃い作品。 デイケアクリニックの院長による「手記」と出版編集者による「編集部註」で構成された1冊の書籍、という本書の体裁は、ノンフィクションを読んでいるかのような効果をもたらす。 医療現場の生々しい実態と驚きの医療手段を経て大きく展開するストーリーはまさかの結末にいたる。

  • 【読書感想・ノンフィクション】 モサド・ファイル マイケル・バー=ゾウハー&ニシム・ミシャル (ハヤカワ文庫NF)

    あらすじ 世界最強と謳われるイスラエルの対外情報機関「モサド」。謎に包まれたその実態をスパイ小説の巨匠が明かす。ホロコーストの首謀者アイヒマンの拉致、テロ組織「黒い九月」への報復、シリアと北朝鮮が密かに設置した核施設の破壊、さらにイランの核開発を阻止するための秘密戦争……。命がけのミッションに挑むエージェントたちの姿を通して国家存亡を左右する暗闘の真実を描くベストセラー・ノンフィクション。解説/小谷賢 読みどころ 敵対する国家に周囲を囲まれ、存亡をかけた戦いを繰り広げてきた国「イスラエル」。そして秘密裏に国家を支えてきた諜報機関「モサド」。命を懸け戦った決して表立って称賛されることのないスパイたちを描くノンフィクション作。 超法規的にそして秘密裏に行われるモサドの活動は、一見すると架空の遠い世界の出来事に思える。しかし数多くの取材とインタビューよって裏付けされ詳細に語られるその内容は、現場に居合わせた者たちの息遣いが聞こえてきそうな生々しいものだった。

  • 【読書感想・エッセイ】 春になったら苺を摘みに 梨木香歩 (新潮文庫)

    あらすじ 「理解はできないが、受け容れる」それがウェスト夫人の生き方だった。「私」が学生時代を過ごした英国の下宿には、女主人ウェスト夫人と、さまざまな人種や考え方の住人たちが暮らしていた。ウェスト夫人の強靭な博愛精神と、時代に左右されない生き方に触れて、「私」は日常を深く生き抜くということを、さらに自分に問い続ける――物語の生まれる場所からの、著者初めてのエッセイ。 読みどころ 英国郊外で過ごした学生時代、20年越しの再訪など著者の原点とも言える体験などを綴ったエッセイ集。 多大な影響を受けた下宿先の大家をはじめとし、彼女が出会ってきた多種多様な人々とのエピソードはいずれも興味深いものがあり引き込まれる。 小説作品と同様、独特な手触りを感じさせる文章は多くの気づきをもたらすと同時にどこまでも心地よい。

  • 【読書感想・記録】 ある小さなスズメの記録 クレア・キップス (文春文庫)

    あらすじ 第二次世界大戦下のイギリス。夫に先立たれた一人の老ピアニストが出会ったのは、一羽の傷ついた小雀だった。愛情深く育てられたスズメのクラレンスは、敵機の襲来に怯える人々の希望の灯となっていく――。特異な才能を開花させたクラレンスとキップス夫人が共に暮らした12年間の実録。世界的大ベストセラーの名作。解説・小川洋子 読みどころ 主に野生種として生息する「スズメ」が人間と共に暮らし一生を終えるまでが観察された貴重な作品。 ピアニストに育てられたせいか音階を奏でたり、怪我の影響により個性的な動きを見せるなど貴重な行動が記録されており、いつしか見知らぬ小さなスズメに親愛の情が湧いてくる。 飼い主であった著者による愛情がこもった文章は、誇り高い在りし日のクラレンスの姿を我々の前に浮かび上がらせてくれる。作家である梨木香歩さんの翻訳もまた素晴らしい。

  • 【読書感想・小説】 ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士 スティーグ・ラーソン (ハヤカワ文庫)

    あらすじ 宿敵ザラチェンコと対決したリスベットは、相手に重傷を負わせるが、自らも瀕死の状態に陥った。だが、二人とも病院に送られ、一命をとりとめる。この事件は、ザラチェンコと深い関係を持つ闇の組織・公安警察特別分析班の存在と、その秘密活動が明るみに出る危険性をもたらした。危機感を募らせた元班長は班のメンバーを集め、秘密を守る計画を立案する。その中には、リスベットの口を封じる卑劣な方策も含まれていた。 読みどころ 世界的人気を誇るスウェーデン発の長編ミステリ三部作、ラストを飾る第三作目。シリーズはすべて映像化されており、小説・映画の両方で楽しめる。 前作で発覚した人身売買の問題から国家ぐるみの陰謀へと話は広がっていく。スウェーデンの歴史背景や公安警察をも交えた壮大なミステリ劇。 社会に対する強いメッセージ、緻密に練り上げられたストーリー、リアリティのある描写、魅力的な登場人物などなど、様々な良質な要素を最高の形でまとめ上げた稀に見る作品。

  • 【作品紹介】 「山」にまつわる本 ~小説、ノンフィクションなどなど

    突然ですが、「山」は好きですか?遠くから美しい山の稜線を眺めたり、一歩ずつ足を踏み入れ頂上を目指したりと、いつからか私はすっかり山の虜になってしまいました。 もとはと言えば、身近に登山をする人がいたことや、『岳』という山岳救助がテーマの漫画を読んだことがキッカケでした。そして、あちこちの山へ足を運ぶようになるのと同時に、もともと読書好きな私にとっては自然な流れで「山にまつわる本」を探し求めるようになりました。 登山をする方はすでに知っているものが多いかもしれませんが、何か自然あふれる本を読みたいと思っている方の参考になるかもしれない、と信じ紹介してみたいと思います。

  • 【読書感想・小説】 ミレニアム2 火と戯れる女 スティーグ・ラーソン (ハヤカワ文庫)

    あらすじ 女性調査員リスベットにたたきのめされた後見人のビュルマンは復讐を誓い、彼女を憎む人物に連絡を取る。そして彼女を拉致する計画が動き始めた。その頃ミカエルらはジャーナリストのダグと恋人ミアが進める人身売買と強制売春の調査をもとに、『ミレニアム』の特集号と書籍の刊行を決定する。ダグの調査では背後にザラという謎の人物がいるようだ。リスベットも独自にザラを追うが、彼女の拉致を図る者たちに襲撃された!  読みどころ 世界的人気を誇るスウェーデン発の長編ミステリ三部作の第二作目。三作とも映像化されており小説・映画の両方で楽しめる。 前作で色濃く打ち出されていた女性への暴力に関するテーマは本作におけるメインテーマとなり、「女を憎む男を憎む女」リスベット・サランデルは、真っ赤な炎を燃えたぎらせる復讐の女神となる。 前作よりミステリとしての要素は鳴りをひそめ、魅力的な主人公リスベット・サランデルの人生を描いた魂のこもった読み応えある作品となっている。

  • 【作品紹介】 2017年に読んだ本 私のおすすめベスト10作品

    早いもので2017年も残すところわずかとなりましたね。 毎月3~4冊ほどのペースですが、今年も素晴らしい作品に出会うことができた一年となりました。 これもひとえに作者をはじめとする作品を作り出す方々、全国津々浦々まで流通して下さる方々、そして書店等で販売して下さる方々、そして本を愛し読書を楽しむ皆々様のおかげです。 心より感謝申し上げます! 誰の何の得になるのかわかりませんが、ちらほら見かけるこの手のふり返り記事を書いてみましたので、よろしければお付き合いくださいませ。

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