令和、令和ってしつこい

令和、令和ってしつこい

藤川だ。一応、大おばあ様はやんごとない人たちにつながる。でも、血縁関係まったくない。でよ、朝っぱらから令和元年最初の~とか連呼していていい加減うんざりだ。しかも、女性皇族たくさんいるのに、即位のなんとかに一人も出ていないのは、なぞだ。よその国みたいに、第一子がつげばいいのに、時代にあっていない。「それは、あんたが藤川家の跡を継ぎたくないからでしょ」一番上の姉の法華が、だんなの信ちゃんを従えてやってきている。甥の慶次郎はのぶちゃんそっくりだ。くそがきめ。「当主の役目は種馬なんだから、そんなの得意技でしょ?」「得意技って、俺、あんたらみたいに出来婚しないから」信ちゃん、坊主を通り越して仏像だ。教師が出来婚なんて、そりゃ口にもできんわな。しかも、世が世なら大名家の惣領姫にだぞ。お手打ちもんだ。「じゃ、おめえが跡を継げ...令和、令和ってしつこい