小児の薬物動態の特徴
薬物の吸収について 新生児の胃内pH は出生直後はほぼ中性であり、成人の値に達するのは生後三ヶ月。そのため、新生児ではフェノバルビタール、フェニトインなどの酸性薬物の吸収は低下し、ペニシリンのような酸に不安定な薬剤の吸収は成人に比べ上昇する。 新生児は胃が空になるまでの時間(emptying time)が長い。このことより、薬物血中濃度のピークの高さを低下させ、ピーク到達時間の遅延が生じる。ただし、吸収量は必ずしも影響を受けるとは限らない。 emptying timeの延長により、食事の影響を受けやすくなる。胆汁分泌、膵臓機能が未熟な上、母乳、人工乳共に脂肪が多いので、脂溶性薬剤の吸収は低下す…
2016/02/19 18:24