普通の長編小説、短編小説、詩などを書いています。暇つぶし、通勤中、待ち時間に読書しませんか?
現代小説を中心に、軽やかに読める小説集です。ちょっと読みたいときにはショートショートや詩を。何も考えずに笑いたいときにはくだらない話も置いているので、気軽に浸ってください。
2015年1月
そうかもしれない、と最近になって思いはじめていた。その日、一見冷静であったあたしの頭の中身は、火山の業火により焼失していたものだから、彼に対する愛情の度合いがそのまま憎しみに変わって、許すなどという選択肢が存在していなかったのだ。「ケイ、あたしはずっと
一月十一日の翌朝。あたしは、何かに手を揺らされて目を覚ました。すぐに吉郎と目が合った。彼はベッドに上半身を起こしてあたしを見下ろしていて、手には彼の携帯電話があった。 「おはよう」と言ってあたしも起き上がった。彼はおはようと返す代わりに「メール見た?」と
2011年2月1日 あたしは仕事を終えると、今日だけは居残ることなく帰り支度をした。当然残って仕事をしてくれると思っていた店長は、来月のキャンペーン起案書を片手にご機嫌取りの笑顔を作っていた。店長が口を開く前に「お疲れさまでした」と言って店を出た。客と吉郎に
2015年1月
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