大内義興が帰国に至った背景―在京中に起きた「安芸国人一揆」と「有田合戦」の関係、遣明船の永代管掌権を獲得した件について

大内義興が帰国に至った背景―在京中に起きた「安芸国人一揆」と「有田合戦」の関係、遣明船の永代管掌権を獲得した件について

今回は永正5年に前将軍足利義尹を奉じて上洛して以来、約10年に渡って在京し幕政に携わってきた大内義興がついに帰国するに至った経緯をまとめつつ、考察してみました。 時系列はややこしいですが、だいたい以前の記事 『「流れ公方」足利義稙の執念が生んだ「阿波公方」(中編)将軍義尹の甲賀出奔事件の背景』 の後で、 讃岐香西氏と大内堂の縁起が伝える大内義興の永正17年幻の上洛 の前くらいの話になります。 大内義興の在京中に起きていた領国の混乱と「安芸国人一揆」、毛利元就の武名を高めた「有田合戦」の背景 上洛直後から何度か帰国の意志を仄めかしていた義興ですが、国許の情勢悪化を受けていよいよその意志を固くした…