石田三成 「義は我にあり!」

石田三成 「義は我にあり!」

捕らえられた石田三成は洛中を引き回され、六条河原の刑場で処刑される。 刑場に向かう三成は喉が渇き、警護の者に白湯を求める。 警護の者は白湯の代わりに、持ち合わせた干し柿を三成に差出した。  「白湯は用意できない。喉が渇いているならこの干し柿を召されよ」  三成は「干し柿は胆の毒(腹を冷やす)であるからご遠慮する」と断る。 これを聞いた警護の者は「これから首を刎ねられるものが腹を気遣うとはまことに笑止」と三成を嘲笑した。 すると三成は「お前らのようなものには理屈通りかもしれないが、 大義を思い、抱く本望の達成を望むものは首を刎ねられるその瞬間まで命を大事にするものだ」と言い放った。   石田三成肖像画  慶長5年(1600年)9月15日午前8時、関ヶ原にて先端の火ぶたが、 切って落とされた。   当時、時代の気運は新たな..