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君を愛するために〜花より男子二次小説 http://toloveyou.blog.fc2.com/

花より男子の二次小説です。司×つくしメイン。他、類、あきら、総二郎のCPもあり^^!

2017/08/01 で4周年になります^^ 今年も一日8回更新の『こ茶子DAY』をお楽しみくださいm_ _m

こ茶子
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2013/10/27

1件〜100件

  • 愛してる、そばにいて1019

     今日、ニューヨークを発つ。 ヨーロッパ…とりあえずは、東ドイツ有数の経済都市ライプツィヒにある道明寺ホールディングスのドイツ支社長として赴任する司の転勤に同伴してのこと。 ドイツ統合でだいぶ復興が進んでいて、海外資本も入っているとはいえまだまだ西欧諸国に遅れをとり、ドイツ国内でも経済格差の大きな地域だ。 大学出たてのホヤホヤの司が支社長という身分で派遣されるのは、それだけ御曹司としての彼に期待が...

  • 愛してる、そばにいて1018

     「バイオリン?」 「うん。今日ね、ホテルのロビーにいる時に―――あ~、えっと、そ、そう、流れていた曲が何か聞き覚えがあったんだけど」 連想がボウッと日本人観光客の若い男性を見ていたことにまで飛んでしまい、またも司の機嫌を損ねてはと、サラッと流して本題を話してしまう。 「ホテルのロビーで流す曲つーたら、バッハやモーツァルト、ショパンあたりだろうけど、特に気にしたことねぇな」 つくしにしても同様だった...

  • 愛してる、そばにいて1017

     和気藹々とは言えないが、それでもホテル側の用意した車に乗り込み、一息つくと先ほどの諍いにもならないあれこれの気まずさはだいぶほとんどなくなっていた。 いつまでも引きずっていても仕方がない。 つくしに関しては自分は嫉妬深い男だと、開き直られてしまっては、つくしとしてもどうしようもなかったから。 …たぶん普通は、司にそこまで言ってもらえたら、逆にうっとりしちゃうんだろうな。 女は熱烈に自分を愛してく...

  • 愛してる、そばにいて1016

     「きゃっ!」 いきなり腕を掴まれたと思ったら、強引に立ち上がらされ、文字通り引きずられて……ボンヤリしていたつくしはそこでやっと我に返った。  「つ、司?」 あきらかに何かに腹を立てた司が、まるで彼女を引っ立てるようにしてつくしの腕を掴んだまま、どこかへと連れてゆこうとしているその状況に、つくしは混乱していた。 「え?な、なに?どうしたの?司」 しかし、司はつくしの問いに応えることなく、いつもは彼...

  • 愛してる、そばにいて1015

     「お前はここでちょっと待ってろ」 「あ、うん」 二人でデートして、ホテルに泊まって―――久しぶりの甘い時間を過ごした次の日の朝。 いや、寝入った時にはすでにもう午前を過ぎていたはずだったが。 いつもは朝食の準備をして、司を起こすつくしだったが、さすがに今朝はすっかり寝過ごしてしまった。ll 司の方はといえば、すでに一日の規則正しいスケジュールが体に刻み込まれているのか、早めとはいえなかったが、それ...

  • 愛してる、そばにいて1014

     司が怪訝に目を瞬かせるのをジッと見つめて、何度となく心の中で問いかけた問いを言葉に乗せる。 「私のどこが好きなの?」 「……なんだよ、突然」 司が戸惑っているのもわかる。 けれど、それをこそつくしは聞きたいと思った。 ずっと聞きたかったのだ。 「突然じゃないよ」 「いつも言ってんだろ?」 「聞いてないよ」 「そうかぁ?」 いつも、『好きだ』、『愛してる』、『そのままのお前でいい』と何度となく、惜し...

  • 愛してる、そばにいて1013

     「へぇ、そんなによく見えるんだ?」 「……派手は派手だな」 「綺麗なんでしょ?」 「まあな」 嵐のような情熱的な一時が過ぎ、汗ばむ素肌にこもる熱と荒いでいた息が収まり出した頃、なんとはなしにポツリと呟いた話に司も応じてくれて、思いつくままに雑談していた。 「私からしたら羨ましい環境だけど、感動薄いよねぇ。ホント司ったら、贅沢者なんだから」 「……ふっ」 ボヤくつくしの言葉に、司が失笑する。 しかし、...

  • 愛してる、そばにいて1012

     R18です。 パスなし、隠しなし(通常版では隠せてますが、テンプレート的には隠せず)ですので、18歳未満の方、苦手な方ご注意をm_ _m ******************...

  • 愛してる、そばにいて1011

     ビクッと体が咄嗟に怖じけてしまったのは、単なる条件反射だったと思う。 唐突に司に腕を掴まれ押し倒されて、気がつけば、真上に彼を見上げていた。 …司が怖いからじゃない。 つくしの顔の脇に両肘をついて、彼女を見下ろす司の顔は、辛そうに引き歪んで自嘲の笑みを唇の端に刻んでいた。 …ああ。 こんな顔をさせたいわけじゃないのに。 「ほらな。俺がちょっとのしかかっただけで、ビクついて、身体なんてガチガチに強張...

  • 愛してる、そばにいて1010

     …私なんて捨てていまえば、きっとそれですむ話なのに。 司の妻として、さまざまなことを学び、道明寺財閥の威容もある程度理解できるようになった今でも、その全てを把握しきれないほどに、道明寺財閥は巨大で強大な一族だ。 そして、そんな一族の頂点に立つべきものとして、生まれながらにあらゆるものを与えられ、自身も兼ね備えた人物である司が、それらのものすべてを捨ててまでも彼女に執着するその理由が、つくしにはま...

  • 愛してる、そばにいて1009

     無言になってしまった司を、つくしが窺い小さく首を傾げた。 「あの……?」 「……いや」 彼女が彼に対して拒絶的ではないのを見計らって、司も彼女が座り込んだままのベッドに乗り上げ彼女の横に腰掛ける。 そんな司の緩くウェーブのかかった髪を見上げて、つくしが申し出る。 「司、シャワー浴びてきたんだ?まだ、髪、濡れてるけど、ドライヤーしてあげようか?」 「いや、いい。タオルドライしてきたから、すぐ乾くし。そ...

  • 愛してる、そばにいて1008

     「……大丈夫か?」  今日のデートの締めくくりは、定番といえば定番だが、レストランの上階の夜景の美しいホテルのスウィートに宿泊する予定ではあった。 格的には同列ではあるが、普段司はザ・メイプルを常宿にしている。 だが、道明寺系列のメイプルでは、楓が出没する可能性が高く、どうせならできるだけ道明寺家のことや、彼の両親のことは彼女の念頭から一時でも忘れさせ、ただ楽しませたい、リラックスさせてやりたいと...

  • 愛してる、そばにいて1007

     『私の助力なしに、……お前自身の両親に逆らって、お前に道明寺が統べられるはずがない。せいぜい経済危機に瀕している東ヨーロッパの泥水でも啜って、自分の奢りと無力を思い知るがいい。それこそ、お前の親たちの意図通りその小娘を手放して、今度こそ親の傀儡になるか、あるいは逆らって心中でもするか。それでもその娘の手を離さずにいられたら、それこそこの私も天晴と言ってやろうよ』 どこまでも呪詛と毒とを吐き散らし、...

  • 愛してる、そばにいて1006

     …チッ。 驚いているつくしを横目に、無作法に押し入ってきた親族である初老の男の姿を無表情に眺めて、司は内心で舌打ちをする。 心労からくるのだろう窶れた顔には以前の覇気はなく、以前に会った時よりもさらに老け込み、その目だけが憎悪と怨嗟に滾り、ギラギラと底光りしていた。 大伯父も、さすがに腐っても道明寺一族の一員だ。 いくら気持ちが荒んでいようとも泥酔して醜態を晒しているということはなかったが、小競...

  • 愛してる、そばにいて1005

     「司ってイジメっ子よね」 「そうか?」 「絶対!そうだよ」 さすがにもう怒ってはいなそうだったが、それでもいくぶんか先ほどのやり取りを引きずっているのか、どうにもつくしはイジケ気味だ。 イジメたお詫びに、だいぶ巧みになったとはいえ、解体しづらい魚介類を食べやすいように切り分けてやり、つくしへと戻してやる。 「うわ、さすが。私がやったら、いまだにこうはいかないんだよね」 小さくため息をつくつくしに...

  • 愛してる、そばにいて1004

     「テーブルが邪魔で、抱きつけねぇっ。キスもできねぇじゃねぇか!」 「ええっ!?」 司のセリフにつくしがギョッと仰け反る。 今彼女をこの腕の中に抱きしめて、キスを贈りたい。 気持ちのままに立ち上がって、自分の言葉のとおりに行動しようとしている司に気がついたらしいつくしが、慌てて彼を思い留まらせようと押し留め出す。 「つ、司、お、落ち着いて!いくらここが個室だって言ったって、公共の場だよっ!」 「こ...

  • 愛してる、そばにいて1003

     「あの…卒業おめでとう」 食前酒をサーブしたギャルソンの後ろ姿を見送って、キョドキョドと視線を彷徨わせたり、唇を何度も舐めたりとどこか挙動不審だったつくしが、テーブルの下、膝の上のハンドバッグから小ぶりの長箱を取り出し、そっと司へと差し出した。 「…これ」 「お祝いのつもりなの。良かったら使ってもらえたらと思って……」 遠慮がちなつくしが、それでもどこか期待するように上目遣いで司を見上げてくる。 言...

  • 愛してる、そばにいて1002

     なんだかんだで時間が過ぎてしまい、結局どこかのおしゃれなカフェでお茶をすることもなく、今日のデートは今来ている衣類のショッピングとショールームでの車の鑑賞、そして、それに伴うディーラーの説明に、司が気に入った車の試乗と購入の手続きで、一日の大半が終わってしまっていた。 …まあ、元々午後からだったし。 常日頃から仕事や学習に追われている司のこと。 オフだとは言え、丸一日というわけではなかったし、そ...

  • 愛してる、そばにいて1001

     …やっぱり司もまだ20才そこそこの青年なんだよね。 「なに?」 ついマジマジと見入ってしまっていたらしく、嬉しそうにハンドルを握っている司が彼女の視線に気が付いて、チラリと振り返る。 「ううん。…えっと、どう?いい感じ?」 車は走ればいい、彼の言うランボルギーニだのフェラーリだのの区別がつかない手合いのつくしには、どう話題を振ればいいのか思い当たらず、曖昧ながらもとりあえず無難だと思われる質問をひ...

  • 愛してる、そばにいて1000

     「あんま天気良くねぇな」 司の言葉に、彼の腕に手をかけて腕を組んでいたつくしも、空を見上げて首を傾げる。 「そうだね。天気予報だと夜には晴れるって言ってたけど」 くすんだ空はど陰鬱な影を地上に落とし、今にも雨が降り出しそうに見える。 10月のニューヨークは一年のうちでも最も美しい月の一つで、外出するに最適なシーズンだ。 朝夕は肌寒かったりもするが、日中は適度に暖かく、街中のどこに行くにも快適だ。 ...

  • 愛してる、そばにいて0999

     隣に横たわっていた司が、いきなり起き上がってベッドを降りようとし出すのに驚き、咄嗟につくしはその腕を掴んで引き止める。  「ど、どうしたの?」 「……ちょっとシャワー浴びてくる」 「え?…あ…あぁ」 一瞬、さっき浴びたはずなのに…と反駁しかけて、手の力が緩んだ隙にスルリと手を外され、司はもう浴室へと向かってしまっていた。 ここ数年、何度かあったシチュエーション。 連れ添って4年近くになるとはいえ、こ...

  • 愛してる、そばにいて0998

     「やっとお前もニューヨークの環境にも慣れたところなのに、マジごめんな」 司は謝るが、転勤は誰にでもありえることで、けっして司のせいではないのだから謝る必要などないものだ。 「気にしないでって言ってるのに……、それよりね。MBAはどうするの?」 「……ああ」 「司は大学を卒業した後、そのまま1月開始の16ヶ月コースでビジネススクール※1に入学するつもりだったんだよね?」 司とつくしが渡米して4年。 しかし...

  • 愛してる、そばにいて0997

     …司がヨーロッパに。 「もちろんお前も一緒だ」 ハッと司の顔を見返す。 彼女の様子を注意深く窺っているようだった司が、ふっと破顔した。 知らず彼女も息を詰めてしまっていたらしい。 安堵に息を吐き出し、肩の力を緩めたつくしに優しく微笑んで、司が彼女の頭をポンポンといつものように優しく撫でてくれる。 「当たり前だろ?お前がイヤだって言ったって、一緒に連れてゆくさ。お前は俺の女房なんだから、一日や二日...

  • 愛してる、そばにいて0996

     「…こんな真夜中にケーキかよ」 「だから、半分こね」 にっこり笑って言われるが、どこら辺が『だから』なのかわからずにため息をつきつつも、言われるままに半分に分けられたケーキをつつき回す。 どちらにせよ、遅い時間の帰宅になるのだし、こうした状況になることはわかっているのだから、最初から買ってこなければいいのだが、それでも喜ぶつくしの顔が見たい気持ちに負けてしまう。 …まあ、しょうがねぇか。 それでも...

  • 愛してる、そばにいて0995

     『ごめんなさい』 本当に申し訳なさそうな顔をして、類の名前を憶えていないことを告白したつくしに、彼が感じたのは、危惧だったのかあるいはまったく真逆の感情だったのか。 いや、わかっている。 司はたしかに、安堵したのだ。 それでも、もし彼女の記憶の欠落が今も進行しているというのなら、道明寺家の意向がどうであろうと、つくしがどれだけイヤがろうと、やはりこのまま病院に通院させずに放置しておくわけにはいか...

  • 愛してる、そばにいて0994

     「へぇ、弁護士さんなんだ。美人なだけじゃなく、賢い人なんだね」 「そうだな」 …本当に凄く綺麗な人。 司の姉の椿も天女と見紛う美女だが、幼馴染みだという女性も椿に負けず劣らず、自分と同じ人間だということが信じられないくらいに美しい女性だった。 年の頃はおそらく、司よりも2才、3才年上くらいか。 女神然と美しい微笑みを浮かべた女性は、つくしの目にあまりに眩しく気後れしてしまう。 けれど、 …この人だ...

  • 愛してる、そばにいて0993

     「嫌いじゃないよ」 胸に広がる安堵、そして、わずかな失望。 彼女の言葉が、自分の問いかけに対して肯定ではないことに対して安堵する気持ちと、‘愛してる’とまでは言ってくれないことへの失望だった。 …ふっ、当たり前じゃねぇか。 まだ彼女が自分に慣れ親しんだ人間への‘好意’以上の感情を抱いてくれてはいないことをわかっていて、それでもいいといまだ彼女を束縛しているのだから。 それでも、少なくても、かつてのよ...

  • 愛してる、そばにいて0992

     司の視線が居た堪れない。 布団に顔の半ばを隠して、キョトキョトと視線を彷徨わせて落ち着かない彼女の顔をジッと見るだけで、なんのアクションもとろうとはしてくれない司が今何を考えているのかわからなった。 …は、恥ずかしい。 「抱いて…もいい、って、お前、自分の言ってることわかってんの?」 真剣な顔をしたまま、ニコリとも笑ってくれない司の視線を受け止めきれずに視線を反らして、コクリと一つだけ頷く。 …司...

  • 愛してる、そばにいて0991

     拗ねたつくしを布団から誘き出すことに成功して、司の髪がつくしの手によって乾く頃には彼女の機嫌も直っていた。 「…ふっ」 思わず失笑した彼の笑い声に気がついたらしいつくしが、ドライヤーのスイッチをオフにしつつ、怪訝に首を傾げる。 「なに?」 「…あ?」 「今、笑ったでしょ?」 子供みたいにコロコロと気分を変えて、あれほど恥ずかしがって怒っていたはずなのに、そんなこともあっさりと忘れて楽しそうな彼女の...

  • 愛してる、そばにいて0990

     「……いい」 「え?」 言葉に迷うつくしの声に被さって、司が彼女の言葉を遮った。 「いい。お前は何も誓わなくて」 目を見開く彼女の髪をもう一度撫で、わずかな苦笑と―――自嘲だろうか、唇の端に刻んで、司は彼女から視線をわずかに外して小さく吐息をつく。 「もうお前に何も無理強いしたりしねぇって言ったろ?」 「……司」 まるでバカの一つ覚えのように彼の名前を繰り返し呼ぶことしかできないでいる自分。 「それで...

  • 愛してる、そばにいて0989

     一瞬、なんの聞き違いかと耳を疑った。 しかし、ニヤリと笑った司の顔は、冗談や酔狂を言っているようにはとても思えない 「は?結婚式を今からって…今ああっ!?」 驚愕するつくしの手首を無造作に握って、さっさと車から引き出し、彼女の手を引き教会へと向かう。 当然、後続車からSPたちも出てきて、彼らに追従するが、教会の玄関口の手前で、司が手をひと振り追い払ってしまう。 「お前らは、ここで待ってろ」  S...

  • 愛してる、そばにいて0988

     本来ならば望むまま、やりたいことだけをやり、どんな贅沢や娯楽に耽って遊び暮らすことも許された身の上だというのに、つくしゆえに、生まれながらに用意された運命に逆らい、いらぬ苦労を背負って。 もしかしたら、これまで彼は努力らしい努力をしたこともなかったかもしれない。 …赤ちゃんのことだって。 きっと辛かったのは、つくしだけじゃない。 むしろ、赤ん坊の誕生を望み、彼女との間に子供を欲しがっていたのは司...

  • 愛してる、そばにいて0987

     「……いや」 彼が毎日忙しくて、暇もなく、ストレスを抱えていても当たり前のことなのだ。 それが財閥を担うものの定めであり、そうしたことをわざわざ指摘して気の毒がる人間はこれまで司の周囲にはいたことがなかった。 過程が重要なのではなく結果がすべてで、その結果を出せなければ仕方がない、途中どれだけ努力しようが、激務に疲労やストレスを抱えようが誰も心配する人間などいない。  それなのに、なのだ。 「ね、...

  • 愛してる、そばにいて0986

     人工物ではない彼女の甘い清潔な匂いを胸いっぱいに吸い込んで…癒され、和まされるのに、真逆の衝動に身悶えて、何度も寝返りを打つが、昂ぶった神経が女の柔肌と温もりを求めて、彼の体内を荒れ狂い、ランランと目が冴えてしまって、一向に彼を眠りへと陥らせてくれない。 さすがに抱きついて眠ることは理性に自信がなくて、それだけは控えていたのに…。 …触りてぇ。………抱きたい。 これ以上、この場に留まっている危険にやむ...

  • 愛してる、そばにいて0985

     司の両親が、決して彼女をそうとは認めてはいなくても、つくしは諦めたくなかった。 司と結婚し、家族となり、彼を夫と呼ぶなら彼の家族も大切にしたい。 自分のせいで、司と両親の間にこれ以上亀裂を生んで欲しくなかった。 たとえつくしのことがなかったとしても、司と彼の両親の間に元々相克があったのだとしても。 「よし!フランス語の課題、先にやっちゃお。せっかくフランスまで来たんだもん。司と一緒に行くパーティ...

  • 愛してる、そばにいて0984

     昼間も一人きりで外出する気持ちにはとてもなれず、SPに迷惑をかけるのもどうかと結局今日も丸一日ホテルの部屋に閉じこもって、どこへも出かけていない。 司は当然、この地に訪れて、時差ボケも感じさせず当日から精力的に駆け回っている。 もっともこっちに出張するそうとう以前から、分刻みで過酷なスケジュールを組まれ、こなさなければならないたくさんの案件を抱えてやってきているから、呑気に一休みしている間もなか...

  • 愛してる、そばにいて0983

     「で」 「……え?」 「で、出張」 「あ、ああ……」 しかし、そんな甘ったるい空気も霧散してしまう司の一言に、気持ちが暗く塞ぐ。 …でも、今はメアリもいてくれるし。 家庭教師の叱咤と使用人たちとの事務的なやり取りだけで、一日中誰とも話さずにいなければならないということもないだろう。 「お前も来いよ」 「えっ?!」 今度こそ驚いて振り向いたつくしに、司が甘くおもねるように彼女の顔を覗き込んでくる。 「...

  • 愛してる、そばにいて0982

     「……………」 なんと返していいのかわからない。 もちろん、イヤな気持ちではなかった。 どちらかといえば、嬉しい、それが一番近い。 当然だと言い切る司の気持ちに、どこかムズムズとして落ち着かない気持ちになってしまう。 …いまさらだよね。 どんな彼の愛の言葉よりも、そうした彼の気持ちにこそ絆される。 もしかしたら記憶を失う前の自分は、彼の容姿や背景よりもそうした彼の一途な愛情を愛したのかもしれない。 そ...

  • 愛してる、そばにいて0981

     「え、ええっ?」 もちろんそう要求されるのは初めてのことではないが、室内にはまだメイドのメアリが残っていて、にーんまりとまるでチシャ猫よろしく目を細めて二人の様子を堂々と眺めていた。 司の方はそんなメイドに一顧だにすることなく、そもそも彼女の存在自体家具同然に気にしてもいないだろう。 彼の目はつくしだけを見ていて、おそらく彼の意識になるのは彼女の存在だけなのだ。 しかし、つくしはそうではない。 ...

  • 愛してる、そばにいて0980

     ―――来年、3月で英徳学園の高等部を卒業したという資格をあなたに取得させます。 最初その意味がわからなかったが、どうやら楓が言っていたのは、彼女がたとえ実際にはもう英徳学園に通学していなくても、道明寺家の意向で卒業したという資格だけ付与させるつもりであるということだった。 そして、英徳学園を卒業した後は、どこかの大学なり専門学校等の進学先や、司のように‘会社’に勤めるのではなく、現在と同様必要なこと...

  • 愛してる、そばにいて0979

     『そう……、ダメだったの』 片手に持った書類にざっと目を通し、一つ片付ければまた一つ、山になっている書類を片付けてゆく。 もう片方の手に持った携帯電話の向こう側、司以上に陰鬱になってしまっている姉の声音に苦笑する。 同じ血の姉弟だというのに、どうしてこの姉と自分とではこんなにも違うのかと。 『……なによ、あんた?笑ってない?』 「笑ってなんかねぇよ」 『そう?今までやりなれなかった努力なんかしてるか...

  • 愛してる、そばにいて0978

     たとえ誰が待ってくれているわけではなくても、誰にとっても無意味な…それどこか疎まれているこの場所から逃げ出したかった。 …でも。 それが単なる逃避に過ぎないこともわかっている。 日本に帰って、そこでもおそらく記憶のない自分と見知らぬ知人や友人たちとの齟齬に悩み、また逃げ出したくなるだろう自分が容易に想像できた。 誰もいない。 どこにも居場所がない。 …家族がいる。 つくしに彼らの記憶がないとしても...

  • 愛してる、そばにいて0977

     「つくしっ!」 「……………」 司の声掛けに、つくしがゆっくりと振り返る。 彼女はベッドに腰掛け、ただぼんやりと蹲っていた―――いつか、彼から受けた仕打ちに打ち拉がれて魂が遊離してしまっていた頃のように。 「つくし!!」 足音荒くつくしのもとへと駆け寄った司が、彼女の両肩を掴んで揺すぶる。 虚ろだったつくしの表情が、そんな彼の乱暴な仕草に顔を顰めて我に返った。 まるで人形から人間に戻ったかのような、劇的...

  • 愛してる、そばにいて0976

     気が付けば、今日もまたいつの間にか一日が終わっていた。 お姫様みたいな天蓋付きベッドの上、両足を抱えて体育座りのまま、ぼんやりと窓の外、夕日が木々の向こう側へと沈んでゆくのに見入る。 …どうしてこんなことになってしまったんだろう。 ポロリと涙が頬を伝い落ちて、無感動にその雫を指先で拭って目の前に翳す。 何もかもがまるで遠い世界での出来事のようで、最初、東京の病院で何もかも過去の一切を忘れ、目覚め...

  • 愛してる、そばにいて0975

     ダダダダダッ、バァ――――ンッ!! 大音響を立て、ドアをブチ開けた司が、はぁはぁと荒い息を整える間もなく、さっと視線を走らせた先にベッドに横たわるつくしを見つけ、足音荒く駆け寄ってくる。 「つくし!」 ‘Please be quiet.(※静かに!)ここは病院ですよっ、きゃっ’ 止めに入った看護師を半ば突き飛ばし、横たわったまま微動だにしないつくしを覗き込む。 つくしは意識を保っていた。 しかし、壁の向こう側へと青白...

  • 愛してる、そばにいて0974

     ピチュピチュピチュ。 どこかで鳥の声が聞こえた気がして、ふと目が覚めた。 無意識に振り返った背後にはすでに司の姿がない。 「あ………」 慌てて周囲を見回しても、当然のことながらもう司は出勤した後だった。 ―――もうっ、あたしったらまた。 司の身体を最優先しろという言葉に、ここのところ5時起きで自習に励んでいた生活を出産までは…と改めていた。 そのぶん、家庭教師に叱咤されることが増えたかというと―――、 …...

  • 愛してる、そばにいて0973

     「は?」 面食らっている司の手を引き、強引にベッドに腰掛けさせてしまう。 「乾かしてるから、司はパソコン開いてていいよ?」 サイドテーブルの引き出しには、小型のノートパソコンがしまわれていて、ふと目が覚めた時に横を見ると、よく司がベッドに横になったまま画面を覗いていたりするのをつくしも知っていた。 …気分転換に娯楽とかしてるんだったらいいんだけど。 司の場合は、わずかな余暇さえもまるで自らに禁じ...

  • 愛してる、そばにいて0972

     「え?なに?」 司の言葉を捉え損ねて、つくしが聞き返す。 「……いや、お前、もしかして伯父貴の屋敷の方がお前にとっては気楽だったのか、って思ってさ」 「伯父様?」 正直、それこそ思いもよらぬことで、つくしにしてみれば、司の伯父の屋敷だとてとてもではないが気安くも居心地も良いところだったとも言えなかった。 「どうして?」 「お前、伯父貴の屋敷にいた時の方が、まだのんびりしてただろ?」 「……あ~」 の...

  • 愛してる、そばにいて0971

     「なんかお前、目…赤くね?」 道明寺邸の家具としては小さなテーブルに二人向かい合い、つくしの作った食事に舌鼓を打っていた司が、料理を飲み下し、彼女の顔をジッと見て顔を顰めた。 「え?そ、そうかな?」 「……なんかあったのか?」 部屋に戻ってきた司はかなりグタグタで、体力があるはずの彼でも相当キツい毎日を送っていることが一目瞭然な有様だった。 もっともそれは昨日、今日のことに限らず、つくしにしても珍...

  • 愛してる、そばにいて0970

     『あんたのそれはね、ペットの可愛がり方よ。……たしかになんだか何に対しても自信なげで、頼りない感じがする子だけど、そうやってあんたから話を聞いてみると、実際にはけっこう自分の意思をちゃんと持ってる子みたいじゃない?』 姉のつくしへの評価には、どうしても苦笑せずにはいられない。 彼女が現在のつくしを見て、そう評価するのももっともなことなのだが、しかし、元々のつくしはそうではなかった。 …俺がそうしち...

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