イケメンが僕をカメラマンにしてくれた。
ささやかな願望として、イケメンはすべからく爆発するべきだと思っている。 学生時代、先輩のKさんに「見た目は才能だ。俺たちみたいなのはその手の才能が無いのだから他で目立つしかないんだよマスダ」と言われた。 「俺たちみたいなの」呼ばわりされたことは特に気にならなかった。実際、イケメンであることは自分には無い才能だ。さすが先輩はいいこと言うな、と若い僕は感心した。僕が買って僕がおだいどころに置いてるウイスキーを勝手に飲んでるKさんのことを、ろくでなしだなぁとも思った。 Kさんは人の酒を勝手に飲むろくでなしだったがドラムがとても上手かった。そのときも鉛筆2本でウイスキーの瓶を叩きながらシャーラタンズの…
2020/05/25 16:33