景観の構造(樋口忠彦)
1975年技報堂出版、樋口先生の学位論文をもとに作られた景観工学の古典とも言える本であります。 ランドスケープとしての日本の空間を、精神的な方面よりもマテリアルな方面から明らかにされた論文で、現在の景観研究でも多く参照される一冊であります。 二部構成となっており、前半は「ランドスケープの視覚的構造」、後半は「ランドスケープの空間的構造」と題されています。 前半では「可視・不可視」や「距離」「視線入射角」「不可視深度」「俯角」「仰角」「奥行」をキーワードに、ランドスケープの見え方を科学的な方法論を用いて明らかにしています。 後半では「水分神社」「秋津洲やまと」「八葉蓮華」「蔵風..
2021/06/19 13:59