凡才の集団は孤高の天才に勝る
日本にスティーブ・ジョブズのような天才的個人が居ないからと言って、嘆くことは全くない。なぜなら、凡人が集まることで、天才の能力を軽々と凌駕することが出来るから。そして、江戸の昔からそのような「コラボレーション能力」に長けているのが他ならぬ日本人だから。『凡才の集団は孤高の天才に勝る…』キース・ソーヤー著の田中優子氏による書評。文芸同志会通信さまよりビジネス書の書棚には近づかない方なのだが、この本の題名を見て思わず手にとった。それは私が、江戸時代の都市部で展開していた「連(れん)」というものに関心を持ち続けてきたからである。連は少人数の創造グループだ。江戸時代では浮世絵も解剖学書も落語も、このような組織から生まれた。個人の名前に帰されている様々なものも、「連」「会」「社」「座」「組」「講」「寄合」の中で練られたの...凡才の集団は孤高の天才に勝る
2012/01/22 22:10