「銀座シネパトス」と「歌舞伎座」

「銀座シネパトス」と「歌舞伎座」

「銀座シネパトス」と「歌舞伎座」消え行くものと、生まれ変わったものと。3月末。 銀座のど真ん中。60年以上も親しまれてきた地下映画街が終焉を迎え、一方で、真新しく蘇った劇場が開場を待っている。前者は異色のプログラムで精彩を放ってきた「銀座シネパトス」。後者は伝統芸術の殿堂「歌舞伎座」。華やかに幕を開ける「歌舞伎座」に杞憂はない。けれど、「インターミッション」のタイトルで幕を閉じる「銀座シネパトス」には、樋口尚文監督が込めた願い通り、耐震建築に生まれ変わって、必ず蘇ってほしい。ほぼ向かい合わせの場所にある二つの建物の去就にある種、運命的なものを感じた、春先の一日だった。●「銀座シネパトス」のラストショーは「インターミッション」。3月31日まで上映中。●「歌舞伎座」新開場「杮葺落四月大歌舞伎」は4月2日より。                                        ..