孤火の森 第80回
『孤火の森』目次『孤火の森』第1回から第70回までの目次は以下の『孤火の森』リンクページからお願いいたします。『孤火の森』リンクページ孤火の森(こびのもり)第80回いつの間にかキリアスが寝息を立てていた。千歳は柿人国王との話の様子を、のちに笙から聞かされていた。『紫式様が途中で入って来られてお話が一部頓挫してしまったのは残念で御座りましたが、ほんに、異国の民でありながら他国の民の心配もして下さり、有り難き限りで御座りましたぁ』そして時折見ていたキリアスの様子は、清々しいものであったと言う。『清々しいとは?』『気付いた者は居ないと思いまする。人の為に恥というものをご自分にお塗りになられておられました』毎日昼間に紫式と話しているだけではなく時折兵とも話していた。兵には上下関係がある。それは当たり前ではあるが、...孤火の森第80回
2025/04/28 21:03