「住宅」とは何か 05
ひとつの写真は、へんれきする人びとの集まるところを描いた 網野善彦 文 司修 絵の「河原にできた中世の町」から。 もうひとつは現代の住宅地。近代以前の日本にはいろんなひとたちが暮らしていました。住む場所や生業によって、ちがう言葉、ちがう習慣、ちがう時間を持っていました。 近代の学校は同じ時間や言葉を教えます。毎朝通勤して会社に勤めるという当たり前のことも、最初はこうした訓練が必要でした。そうして生まれた均質な市民を再生産する必要があります。「家族」を容れる、住むためだけの場所「住宅」は労働者を管理して、再生産するためにつくられました。それまでの家は、「家族」が住むためだけの場所ではなく、その場…
2014/09/22 22:28