人生もコーヒーも、苦いけれどうまい。松尾純一郎、バツイチ、57歳。大手ゼネコンを早期退職し、現在無職。妻子はあるが、大学二年生の娘・亜里砂が暮らすアパートへ妻の亜希子が移り住んで約半年、現在は別居中だ。再就職のあてはないし、これといった趣味もない。ふ
母に教わった「バーの味」、夫婦で訪れた憧れの上高地……。全国3か所の帝国ホテルを舞台に織りなす、めくるめく部屋の物語。幻想的な夢の世界を描くものもあれば、現実の夫婦を描いたものもあり、また過去と現在を行き来して語るものも。帝国ホテル発行の会報誌「IMPE
原作を読んだら、ドラマをもう一度見たくなってしまいました。もう1年前なのね。見返すと新鮮 原作より登場人物がしぼられているけど、印象的な台詞は人物が変わってもそのままだったり。町長の人生は省略されてるし、郵便局長の件も変更されてた。その分、原作を先に
東京での暮らしに見切りをつけ、亡き父の故郷であるハヤブサ地区に移り住んだミステリ作家の三馬太郎。地元の人の誘いで居酒屋を訪れた太郎は、消防団に勧誘される。迷った末に入団を決意した太郎だったが、やがてのどかな集落でひそかに進行していた事件の存在を知る─
10歳~40歳の女同士の友情の濃密さ、繊細さ、そして女子の生き様を描き出した8編の連作短編集。自分の代で、なにかをちょっとずつ良くして、変えて、次の代につなぐ女性たちのバトンリレー。それぞれの年代の女子の友情がロンド形式でつながっていく、“わたしたちの平
5階建ての新築分譲マンション、アドヴァンス・ヒル。近くの日の出公園には古くから設置されているカバのアニマルライドがあり、自分の治したい部分と同じ部分を触ると回復するという都市伝説がある。人呼んで”リカバリー・カバヒコ”。アドヴァンス・ヒルに住まう人々
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人生もコーヒーも、苦いけれどうまい。松尾純一郎、バツイチ、57歳。大手ゼネコンを早期退職し、現在無職。妻子はあるが、大学二年生の娘・亜里砂が暮らすアパートへ妻の亜希子が移り住んで約半年、現在は別居中だ。再就職のあてはないし、これといった趣味もない。ふ
目をそむけたくなるほどの「悪」。その姿を画家たちはどう描いたのか。裏切り、殺人、悪徳政治、虚栄、動物虐待、盗み、貧困……。あるときは背筋が凍るほど血なまぐさく、あるときは魅惑されるほど美しく、西洋の絵画に描かれた魔的な「悪」の姿。名画に刻印された「悪」
2021年の東京五輪。コロナ禍による一年延期をはじめ、様々な問題が発生する。直前に発覚したスキャンダルで、開会式スタッフは辞任。急遽開会式の音楽担当となったのは、ミュージシャン小山田圭吾だった。しかし、小山田もまた、学生時代に障がい者を「いじめ」たことを
婚約者・坂庭真実が忽然と姿を消した。その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。生きていく痛みと苦しさ。その先にあるはずの幸せ──。いつかは読みたいと思っていながら時間が過ぎて・・・映像化で思い出しました テーマは婚活。な
ファイナル・ウォーズ勃発!「敵はすぐ近くにいて、笑顔で仲間を装っているのだ。内心ではおたがいのことを、相手ばかりが制度に守られ、恵まれたポジションで、有利に暮らしていると憎みあっている」ネット上で激化する、男女のいがみあい。女性嫌悪(ミソジニー)の
漫画家・岡崎京子初の大規模展覧会(世田谷文学館)公式図録。原画、単行本未収録作、評論、トリビュート作品など、オカザキを知るための必携本。特別寄稿=小沢健二 デザイン=祖父江慎「小泉今日子と岡崎京子」の流れで読んでみました。ヘルタースケルターやリバー
ようこそ、心休まる「隠れ家」へ。東京・虎ノ門の企業に勤める桐人は、念願のマーケティング部に配属されるも、同期の直也と仕事への向き合い方で対立し、息苦しい日々を送っていた。直也に「真面目な働き方」を馬鹿にされた日の昼休み、普段は無口な同僚の璃子が軽快に
「天から与えられた才能はどこへ消えた?」舞台はヴィクトリア朝京都。洛中洛外に名を轟かせた名探偵ホームズが……まさかの大スランプ!?ホームズの住まいは寺町通221B。もちろん家主はハドソン夫人。ワトソンの自宅兼診療所は下鴨本通。登場人物がそっくり京
・カリアゲショートで「理想の彼女」としてのアイドル像を拒否した小泉今日子・女の子の夢と憧れでなく、不安と絶望、「女の子のあがき」を描いた岡崎京子・「なんてったってアイドル」とアイドルを演じる「私」を歌い、新しいアイドル像を打ち出した小泉今日子・『東京
1999年に日本でピルが承認される約30年前に、ピル解禁と中絶の自由を訴える女がいた。一躍脚光を浴びるも、突然姿を消し…。謎多き女をめぐる証言から、世の理不尽を抉りだす長篇。『婦人公論』連載を単行本化 一時はマスコミを騒がせた女性解放活動家の時代に埋もれ
成長著しいIT企業「スピラリンクス」が初めて行う新卒採用。最終選考に残った六人の就活生に与えられた課題は、一カ月後までにチームを作り上げ、ディスカッションをするというものだった。全員で内定を得るため、波多野祥吾は五人の学生と交流を深めていくが、本番直前
神森で5歳のASD児・真人が行方不明になった。無事に保護されるが「クマさんが助けてくれた」と語るのみ。真人の叔父・冬也の懸命な調査で、4人の男女と一緒にいたことは判明するが…。真人くんが迷子になってしまったのは、小樹海とも呼ばれる森の中。1週間後、大き
母に教わった「バーの味」、夫婦で訪れた憧れの上高地……。全国3か所の帝国ホテルを舞台に織りなす、めくるめく部屋の物語。幻想的な夢の世界を描くものもあれば、現実の夫婦を描いたものもあり、また過去と現在を行き来して語るものも。帝国ホテル発行の会報誌「IMPE
原作を読んだら、ドラマをもう一度見たくなってしまいました。もう1年前なのね。見返すと新鮮 原作より登場人物がしぼられているけど、印象的な台詞は人物が変わってもそのままだったり。町長の人生は省略されてるし、郵便局長の件も変更されてた。その分、原作を先に
東京での暮らしに見切りをつけ、亡き父の故郷であるハヤブサ地区に移り住んだミステリ作家の三馬太郎。地元の人の誘いで居酒屋を訪れた太郎は、消防団に勧誘される。迷った末に入団を決意した太郎だったが、やがてのどかな集落でひそかに進行していた事件の存在を知る─
10歳~40歳の女同士の友情の濃密さ、繊細さ、そして女子の生き様を描き出した8編の連作短編集。自分の代で、なにかをちょっとずつ良くして、変えて、次の代につなぐ女性たちのバトンリレー。それぞれの年代の女子の友情がロンド形式でつながっていく、“わたしたちの平
5階建ての新築分譲マンション、アドヴァンス・ヒル。近くの日の出公園には古くから設置されているカバのアニマルライドがあり、自分の治したい部分と同じ部分を触ると回復するという都市伝説がある。人呼んで”リカバリー・カバヒコ”。アドヴァンス・ヒルに住まう人々
ぎんなみ商店街に店を構える焼き鳥店「串真佐」の三姉妹、佐々美、都久音、桃。ある日、近所の商店に車が突っ込む事故が発生した。運転手は衝撃で焼き鳥の串が喉に刺さり即死。詮索好きの友人を止めるため、都久音は捜査に乗り出す。まずは事故現場で目撃された謎の人物
ぎんなみ商店街近くに住む元太・福太・学太・良太の兄弟。母は早くに亡くなり父は海外赴任中だ。ある日、馴染みの商店に車が突っ込む事故が起きる。運転手は衝撃で焼き鳥の串が喉に刺さり即死した。事故の目撃者は末っ子で小学生の良太。だが福太と学太は良太の証言に違和
才能に焦がれる作家が、自身を主人公に描くのは「承認欲求のなれの果て」。認められたくて、必死だったあいつを、お前は笑えるの? 青山の占い師、80億円を動かすトレーダー、ロレックス・デイトナを巻く漫画家……。著者自身を彷彿とさせる「僕」が、怪しげな人物
女子高生のルカは、父親が亡くなり、新興宗教「天国の木」に走った母親に養育放棄されている宗教2世だ。マコトや自身も宗教2世だった子ども食堂の主催者・アズはルカに親身に接するが、彼女が教祖の目に留まり、花嫁候補に選ばれてしまう。さらに、教団には教祖直属で荒
やることなすことツキに見放されている殺し屋・七尾。通称「天道虫」と呼ばれる彼が請け負ったのは、超高級ホテルの一室にプレゼントを届けるという「簡単かつ安全な仕事」のはずだった――。時を同じくして、そのホテルには驚異的な記憶力を備えた女性・紙野結花が身を潜
空き家の数だけ家族があり、家族の数だけ事情がある――。不動産会社で空き家のメンテナンス業に携わる孝夫。両親の介護を終えた妻・美沙は、瀟洒な洋館で謎の婦人が執り行う「お茶会」に参加し、介護ロスを乗り越えつつあった。しかし、空き家になっている美沙の実家
遊廓「墜月荘」で暮らす「私」には、三人の母がいる。日がな鳥籠を眺める産みの母・和江。身の回りのことを教えてくれる育ての母・莢子。無表情で帳場に立つ名義上の母・文子。ある時、「私」は館に出入りする男たちの宴会に迷い込む。着流しの笹野、背広を着た子爵、軍服
恋人に紹介できない家族、会社でのいじめによる対人恐怖、人間関係をリセットしたくなる衝動、わきまえていたはずだった不倫、ずっと側にいると思っていた幼馴染との別れ――いまは人生の迷子になってしまったけれど、あなたの道しるべは、ほら、ここに。もつれた心を
夫公認のもと、元恋人と自由な時間を過ごす妻を描いた表題作「もっと悪い妻」など、計六作の短編を収録。「麻耶は大事だと思っている人が他にいるの?」「いるよ。男でも親友になれるよ」「それはそうだろうけれど。困ったな」(「もっと悪い妻」より)ネット上で〈悪
猛毒の栞をめぐる、幾重もの噓。高校で図書委員を務める堀川次郎と松倉詩門。ある放課後、図書室の返却本の中に押し花の栞が挟まっているのに気づく。小さくかわいらしいその花は――猛毒のトリカブトだった。持ち主を捜す中で、ふたりは校舎裏でトリカブトが栽培され
おちか、ついに母となる。宮部みゆきのライフワーク、待望の第九弾!行く当てのない女達のため土から生まれた不動明王。悲劇に見舞われた少女の執念が生んだ家族を守る人形。描きたいものを自在に描ける不思議な筆。そして、人ならざる者たちの里で育った者が語る物語
その物件、購入して大丈夫ですか?賃貸に住み家賃を払い続けるのか、ローンを組んで終の棲家となるマンションを購入するのか、決断一つで人生の転機が訪れる。「借金をして家を買おう」。37歳、独身、小説家・猪瀬藍は、中古マンションの購入を決意。夫婦と娘2人の4人
俳句と小説の新しい出会い。17音の奥に潜む繊細で彩り豊かな12の物語。宮部みゆきが深い洞察力と鑑賞力で12の俳句から紡ぎだした玉手箱。社会派からホラー、SFに至るまで、あらゆるジャンルに足跡を残してきた宮部文学の新たなる挑戦! 俳句からインスパイアされた短編
――ほんの数回会った彼女が、人生の全部だった――古びた団地の片隅で、彼女と出会った。彼女と私は、なにもかもが違った。着るものも食べるものも住む世界も。でもなぜか、彼女が笑うと、私も笑顔になれた。彼女が泣くと、私も悲しくなった。彼女に惹かれたその日か
ストーリー:生放送のTV番組『Q-1グランプリ』決勝戦に出場したクイズプレーヤーの三島玲央は、対戦相手・本庄絆が、まだ一文字も問題が読まれぬうちに回答し正解し、優勝を果たすという不可解な事態をいぶかしむ。いったい彼はなぜ、正答できたのか? 真相を解明しよう
亜紗は茨城県立砂浦第三高校の二年生。顧問の綿引先生のもと、天文部で活動している。コロナ禍で部活動が次々と制限され、楽しみにしていた合宿も中止になる中、望遠鏡で星を捉えるスピードを競う「スターキャッチコンテスト」も今年は開催できないだろうと悩んでいた。
謎と秘密を乗せて、今、長い航海が始まる。撮影中の事故により三たび映像化が頓挫した“呪われた”小説『夜果つるところ』と、その著者・飯合梓の謎を追う小説家の蕗谷梢は、関係者が一堂に会するクルーズ旅行に夫・雅春とともに参加した。船上では、映画監督の角替、
1986年春。二人の女が福岡の証券会社で出会った。一人は短大卒の小島佳那(かな)、もう一人は高卒の伊東水矢子(みやこ)。貧しい家庭に生まれ育った二人は、それぞれ2年後に東京に出ていく夢を温めていた。野心を隠さず、なりふり構わずふるまう同期、望月昭平に見込
長年勤めた病院を辞めた元看護師、売れないながらも夢を諦めきれない芸人、娘や妻との関係の変化に寂しさを抱える二輪自動車整備士、親から離れて早く自立したいと願う女子高生、仕事が順調になるにつれ家族とのバランスに悩むアクセサリー作家――。つまずいてばかりの
低視聴率にあえぐワイドショーのスタッフの圭介は、母校のつてで美人精神科医をコメンテーターとしてスカウトしようとする。が、行き違いから伊良部とマユミが出演することに。案の定、ふたりは放送事故寸前のコメントを連発するが、それは暴言か、はたまた金言か!? アン
その街に行かなくてはならない。なにがあろうと-。が奥まった書庫でひもとかれ、呼び覚まされるように、封印された“物語”が深く静かに動きだす。楽しみにしていた新作。予備知識なしで読み始めてすぐに既視感。あれ、これって「世界の終りとハードボイルド・ワンダー