言葉にすれば、どうしようもなく拙いが
ひそやかに、ただ貴方のことを思い出すことさえも罪になるというのなら罪人であることに何の躊躇もない。と、そう言葉にすれば貴方はどんな顔をするのだろうか困ったような、優しい顔で微笑むのか硬い表情を浮かべて遠くを見るのかそれとも、もしかしたら傷に覆われたその皮膚の上に涙を流し、そして一瞬でも、僕と過ごした時間を思い遣ってくれるのなら貴方と過ごした夏を、意味あるものだと感じてくれるのなら何度でも言葉にしよう幾度でも声に出そう貴方をいつも、想っていると。貴方をいつまでも、哀れな僕の形見だと、忘れずにいると。貴方がいつか、青空に還るその時まで。言葉にすれば、どうしようもなく拙いが
2016/01/24 03:49