大人という生き物
故郷を背に沈む日を見ている行き交う人の生活を覗けたら私の苦労などちっぽけであの頃の少女のまま欲望が実らないのを知って泣いてるだけ劣等と書かれた服をまとう私が、どんなに没頭していても呼吸を思い出した途端にどんなに深く眠っていてもそれが夢だと気付かぬうちに姿の見えない角度にいて感情のない顔できっと見下しているないものねだりの腐った根が浅く広く頭の中に張り巡ってる浅はかさの象徴のように風に踊らされている枯葉が天高く舞い上がったかと思ったら地面に叩きつけられ引きずられていく乾いた音を立てながら粉々になるまで自分をコントロールできない私みたいで可哀想に思ったもう嫌だなってその一言で終われたらいい口にしない言葉を抑えてきた思いを文字にするだけの力がもうない詩を書くだけの気力がないそれは、だから、誰かに伝えたいとわかってほし...大人という生き物
2018/05/19 00:23