過ぎ越し方の走馬灯(共生主義のゆりかご)/4-ただ、働くだけで人生を終えた父Ⅱ

過ぎ越し方の走馬灯(共生主義のゆりかご)/4-ただ、働くだけで人生を終えた父Ⅱ

32年前、父が亡くなった。1年と1カ月に及ぶ、脳腫瘍との闘病生活の果て。 昭和4年3月に生まれ、第2次大戦末期には、米軍の空襲から戦闘機を守るために飛ばして逃げていたと言っていた。柔道・剣道及び空手で、一応有段者だったらしい。戦後、国鉄で機関士をやり、後に、日通で、新規契約を社長に図らずに決めたことで社長とけんかして辞め、酒食品の小さな小売店を住宅街の真ん中で始めた。 その家を自分で建て、大好き…