122. 執着。
静かな沈黙の中、ジュンが口を開いた。「真美さん、真美さんと彼の今の状況って、、、」ジュンの次の言葉が出る前に、真美が遮る様に言った。「うん、執着だって解ってる。お互いに執着してるって、、、それが良くない事ってことも解ってる」「愛し合っていたら、当たり前の事じゃない。どうして良くない事なの?」ジュンが時計を見て二人に声をかけた。「取り敢えず、ここは出ましょうか、、、こんな時間になってしまった」「そうですね、ごめんなさい。私、余計な事を話してしまった」「何を言ってるんですか、場所を変えて聞きます。さあ、外でタクシーを拾っておいて頂けますか、、、」「真美、行きましょう」友梨香が真美の肩を抱き、真美の重くなった足を引きずる様に連れ出した。「真美、色んな事を理解し過ぎて動けない、、、誰かに背中を押してもらいたい、そうなん...122.執着。
2014/02/16 10:22