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恋の行方
深夜 突然の雨に 君の手を引いて 駆け込んだカフェの軒先 君の髪が濡れて 黒いTシャツが さらに黒くなった その腕を引き寄せて 唇を重ねた 驚いた君は 一瞬身体を硬くしたけれど 何も言わずにいた きっと あの時から 君は 気づいていたんだね
2023/10/31 03:22
困った人々
参ったな 人が死ぬのを見るのが好きな奴が 存在してるんだ それも 自分は安全な所にいてね 己の手を下さずにね 参っちゃうよな いつまでも そんなことが 許されると 思っているんだぜ 自分の考えだけで 世界が回っていると 本気で考えているんだぜ 参っちゃったよ
2023/10/30 03:24
なお あなたを
一陣の風が吹いて 水面に波紋を広げる あなたを知らずにいた頃には もう戻れない 愛にならずに 散っていった恋は 淋しげに涙を流す あなたを想うことも 忘れることもできずに
2023/10/29 04:09
黄昏に微笑む
何処へ 行くの? うん 何処へ行けば いいんだろうね? 時折 淋しくなってしまうよ 僕には 何もないから
2023/10/28 01:58
恋心
君の瞳に映る僕が 穏やかであればと願う
2023/10/27 00:50
すれ違い
道が違えば 通り過ぎていくだけ ただ それだけ
2023/10/26 02:06
ターミナル
「もう会えないの?」 その一言を飲み込んで 冷たい風の混じる 初秋の街を行く 「はじめから 分かっていた事だろう?」 ハンドルを握る手も離さずに わたしを見てくれずに そう言ったあなたに 何も言えなくて 明日から あなたを忘れて 生きていく
2023/10/25 03:06
下弦の月
疼く頭を抱えて薬箱をあさる 見つけたアスピリンを頬張って 嚙み砕く 粉っぽさに眉を顰めながら 台所へ行き 蛇口から出る水を直接飲んだ 前髪にも 瞼にもかかる水に 悪態をつきながら シャツの裾で顔を拭く 足元には纏わりつく猫 「おまえはいいな、気楽そうで」 抱き上げて 耳元で語りかけると そんなことはないとでも言いたげに 「にゃ」と抗議の一鳴き 窓辺に腰掛けて 煙草に火を点ける 見上げれば 空には下弦の月 ああ 夜は 長いな
2023/10/24 01:17
はてしなくブルー
コバルトブルーの風にのって 見知らぬ鳥が あざやかな低空飛行 いつか眠りにつく時 君という夢を見るだろう それから それから僕は 空に堕ちる とめどなく流れる涙の海に 失望という船が浮かぶ 街に笑顔があふれていたのも もうずいぶんと昔のこと 堕ちた先が何処であっても 忘れはしないさ
2023/10/23 01:36
はじまりとおわり
はじまりは 誰が教えてくれたの おわりは 誰が決めてくれるの
2023/10/22 03:57
金木犀のかおる夜
さよならを言って 後ろを向いた つかまれた腕を ほどけなかった 「帰るな」という あなたの顔を 見つめることができない 「愛してる」という あなたの声に 応えることができない 近づいてくる あなたの唇を拒むことも 心は どこにもつながらないのに
2023/10/21 03:05
方舟
内なる目醒めは 世の終わり 陽は翳り 吹き荒ぶ風に 散りゆく雲 方舟は 静かに岸を離れる
2023/10/20 03:31
欠片
失くしてしまった欠片を さがすのは もう やめよう そもそも その欠片だって 本当に存在していたのかも 疑わしいじゃないか?
2023/10/19 02:14
花占い
バラの紅さが 目にしみて 見上げた空には 虹がかかる 君のすべてを 抱きしめるには どうしたらいいの
2023/10/18 01:06
MISSING HALF
いつ どこで 生まれたとしても めぐり逢えるさ 必ず だって 僕は 君だもの
2023/10/17 02:40
Synchronicity
君の瞳に 吸い込まれそうになる 愛してはいけないと 思えば思うほど 君の心に 僕の心が同化して
2023/10/16 00:14
嘘
君のついた嘘と 僕のついた嘘とでは どちらが 罪になるのだろう
2023/10/15 04:48
毛布
泣いてばかりの君に 君の好きな歌を唄おう 寂しさに 心が晴れぬ時も あるだろう 理解されずに 苦しむことも あるだろう どんな時も 君の傍に 寄り添って 君の心を 抱きしめよう
2023/10/14 03:28
道標
彼方へと続く 細く長い道 白く浮かび上がる その一本が 私を導く道標 私は 転ばずに歩けるだろうか 私は 止まらずに往けるだろうか 涙を流しても? 心を保ったままに? 君だけが 唯一 君だけが その答えを 知っている
2023/10/13 03:13
秘めた想い
言えないこと たくさんあるよね 言わないことも 考えたって どうにもならない時もある それをあきらめだと 非難する人もいるけれど 時には 流れに身を任せることも 必要 だって 人間は小さすぎる
2023/10/12 03:08
鞄
何かを 手に入れたいなら 何かを あきらめなくちゃね ほら もう 君の鞄には 何も 入らないみたいだよ
2023/10/11 00:47
心残り
遠くを見つめるあなたの瞳 氷の矢が心を貫く こみあげる切なさに 堪えかねて そっと あなたの傍を離れる 心残りを 責めるつもりはない けれど
2023/10/10 03:03
Last Kiss
桃色の唇に 一片の花 つないだ手に 寄り添わぬ心 せめて一夜の夢 接吻は 淡い檸檬の味がして 濡れた睫毛は 何を想うのか いとしいひと このまま 遠くへ行けたなら
2023/10/09 03:53
審判
君が 知っていることを 知っている 君が 知らないだろうと 思っていることも 君が僕を どんなふうに 思っているかも 黒い気持ちを抱いて 僕を見ている君に 僕は 何も思わないし 何も言わない 裁きは 僕のすべきことではない 君の心が 君の行いのすべてを 見ているのだから
2023/10/08 02:54
砂利道
君の声が 聴こえる 振り向けば 砂利道に映る 僕の影 愛だけでは 生きられない そう言った君の 柔らかな唇 どこまでも 重ならない ふたりの心
2023/10/07 02:35
心の河
あなた いとおしさに 終わりはないの 振り向けば 戻れない河 切なさに 心を焦がして つないだ手が ただ ただ 離れぬよう 纏わりつく水の流れに 逆らって
2023/10/06 00:23
ホントウノキモチ
会えないこと 見えない気持ちに泣いて 彼の笑顔と つないだ手に笑って 多くを望みすぎたこと あの日のわがままに後悔した 彼はいつも 笑っていてくれたけど 本当は 泣いていたのかもしれない
2023/10/05 02:31
Untitled
何をしても いいんだよ ツケを払う「時」が くるだけさ 遅かれ早かれ
2023/10/04 01:07
無限の回廊
夢から醒めた夢を 見るんだ 頭を垂れ 祈りを捧げるところで 目が醒める 振り向けば 捻じ曲がった時間が 追いかけてくる また 夢を見ている 醒めるように 祈りを捧げる 目が醒める そして また 醒めぬ悪夢
2023/10/03 02:27
Flying Fish
空飛ぶ魚の夢を見ている 雲の波に乗って
2023/10/02 02:20
Blue Blue Blue
さよなら わたしの青い鳥 蒼い空高く 遠くへ羽ばたいて 遠く遠く もっと遠くまで
2023/10/01 03:27
2023年10月 (1件〜100件)
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