浮遊島の章 ~後日談~ エピソード.4
前回に戻るメルクと独立軍の協力体制が確立してから数日が過ぎた。ブリーカーボブスと独立軍艦隊はケラ・パストルを離れ、共に大陸に向かって航行中。空には月もなく、ただ波の音だけが世界を満たしているような──そんな一夜の物語。~後日談~エピソード.4「アーーーー」「ア゛~~~~」「えっと。ア゛~じゃなくて、アーですよ。もっと背筋を伸ばして……」「さ、触るなっ」「でも、姿勢が悪いと声が伸びませんし……あ、足ももう少し開いて」「だから触るなと言っているっ」トトは大きく溜息を吐いた。「そんなこと言ったって。歌を教えてくれって言ったのはアートさんじゃないですか」/「ダメじゃん、アート」「ダメダメだね」隣の部屋から聞こえてくる騒ぎ声を聞きながら、グラフとアイズはくつろいでいた。「幸せだな~、アイズに膝枕してもらえるなんて」「あん...浮遊島の章~後日談~エピソード.4
2011/05/18 20:45