「クリエイター失格」
モノづくりにおいて、人を感動させるのは技術ではない。そう思い続けてきた。じゃあ何が人を感動させるのか。それは、個人の生き方であり、その人そのものである。若い頃からそう考えて、自分を磨いてきた。そのつもりであった。いくらうまい絵を描いても、素敵な文章を書いても、舞台を創っても、本当の部分で人を感動させる、いや、幸せにさせるには、作り手自身の人間と触れ合ってもらうこと。そしてそこに、幸せを感じられるような作り手であり続けること。それがすべてと思い、自分自身を形作ってきた。いや、そんなモノづくりは不可能である。そう考えたこともあった。結局、自分自身の人生で表現するしかない。そう思ったこともあった。いくらモノを作っても、それはやはりモノでしかなく。血の通った人間の人生を、表現し切れない。だから、自分自身が幸せになること...「クリエイター失格」
2020/06/16 19:02