少年少女 Got Short Dance

少年少女 Got Short Dance

【5】[キョウ - 世界の向こうで混ざって溶けろ - ] 「飛びそうだった?」 暗くなった街を野音のある美鷹駅へと向かう快速の、シートの端に沈むヒメはそっと言った。 「飛びたそうだった。てか落ちそうだったよ、ヒメ揺れてた」 ヒメの横でスティールパイプに凭れて立っている僕は、街の灯が流れていく反対側の窓に浮かぶヒメに答えた。 「幽霊って寂しいね。私、強い方だと思ってたの。小さい頃…