思い出が奇跡なら (144)怪しい待ち合わせの2人
店を出た賢吾は柳沼を掴んだ腕を力づくで突き放した。柳沼「イテテ…。この野郎!」柳沼は今にも賢吾に殴りかかりそうな雰囲気だった。賢吾もその雰囲気を察し、売られたケンカを買う体制だった。するとその時、柳沼の携帯が鳴った。柳沼「ん?」柳沼は携帯を取り出して、少し我にかえったような表情で電話に出た。柳沼「もしもし…、あ、そうか~。今、ショットバーの前だ。…近くにいるのか?OK!」電話の内容はもちろん賢吾にはわからなかった。誰かと待ち合わせをしているように賢吾には聞こえた。すると、電話をしている柳沼の背後から、待ち合わせの相手らしき人が来た。黒のカバンを持ち、灰色のスーツを着た普通のサラリーマンのように見えたが賢吾には何か怪しい雰囲気を感じた。そしてその男性は到着するや否や「お疲れさまです。」軽く挨拶をして柳沼を見た後、...思い出が奇跡なら(144)怪しい待ち合わせの2人
2010/01/12 21:00