不幸中、幸いのトラウマ
六年前に下諏訪の現場で指にドリルを貫させて以来、二度目の怪我をした。神奈川県平塚市で、古い物置を解体する仕事が入り、その日(12月2日)朝八時ころから作業を開始した。金属製の物置は相当に古く、ところどころ塗装が剥がれ、錆が目立っていたが、私はそのことにあまり注意を払わなかった。九時ころ、屋根パネルの最後の一枚を外した瞬間、屋根を支えていた母屋という断面がT型の長さ2800mmの鋼材が、屋根パネルを外したときの衝撃で落ちてきて、眉間を直撃した。取付けられていた片端のボルトナットが腐敗しているのに、気づかなかったのである。立ち位置や作業姿勢などの制約のため、見上げるようにしていた顔面に、真上から、ほとんど突き刺さるくらいの勢いで、落下してきた。眉間から血が噴き出し、鼻腔からも栓をひねったように流血し、その大量の出血...不幸中、幸いのトラウマ
2021/12/26 00:11