五輪の書

五輪の書

「遅い、遅いぞ武蔵!」 待ちくたびれた小次郎は、男の顔を見るなり声を張り上げた。 「いや~、悪い悪い」 無精ひげを生やした武蔵は、悪びれた様子など全くなさそ…