「峠シリーズ」第4話:松橋登「鬼首峠に棄てた鈴」が最高だった
待ってました!松橋登さま(”さま”を付けたくなるお方)の「鬼首峠に棄てた鈴」は「峠シリーズ」のラストを飾るにふさわしい素晴らしい作品でした!たった一度の恩を受けた親分の仇を討つためにススキが生い茂る寂しい宿場町にたどり着いた銀次。腰にはミスマッチな可愛らしい鈴を下げている。生き別れた姉の形見~なのだ。色っぽい女(蜷川幸雄夫人の真山知子)に好意を寄せられても、「あっしのようなものが堅気のお方を好きになってみてもどうなるものでもござんせん」と、しっかり身をわきまえている根っからの渡世人なのだ。強敵に挑む銀次に「おめえさん死ぬつもりかい?」と尋ねる相手への返事がしびれた。「そんな覚悟をしているわけではござんせん」「生きていて当たりめえ死んでまたあたりめえあっしみてえな一人旅の流れ渡世人は、そんなものだと思ってい...「峠シリーズ」第4話:松橋登「鬼首峠に棄てた鈴」が最高だった
2022/10/26 15:26