「視力を失った人が“見る”未来──再生医療と網膜再生の最新研究とは」
見えなくなる恐怖と、見える希望 もし、ある日突然あなたの視界が曇り、やがて真っ暗になってしまったら──。私たちが何気なく享受している「見る」という感覚は、実はとても繊細で壊れやすいものです。 日本では約150万人が視覚障害を抱えて生活していると言われています。その多くが、加齢黄斑変性や網膜色素変性症といった、網膜に関する病気によるものです。 これらの疾患は、網膜にある「視細胞」が壊れることで起きます。そして一度失われた視細胞は、自然には再生しません。 これまでは、進行を遅らせる薬物治療などが中心で、「視力を取り戻す」という選択肢はありませんでした。しかし、ここ数年で状況が変わり始めています。そ…
2025/06/18 09:04