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  • 銀の振り子

    催眠SМショートストーリー ※これはフィクションです。 薄暗い部屋に、かすかなラベンダーの香りが漂う。壁には古い鏡がかけられ、歪んだ反射が私の姿を捉えている。 テーブルの上には、銀色の振り子が静かに揺れている。 カチ、カチ。規則正しい音が、まるで私の心臓の鼓動と共鳴するかのようだ。 「目を離さないで」と彼女は囁く。 声は低く、滑らかで、まるで私の思考の隙間に忍び込むように響く。 彼女の名前はミア。 黒いシルクのシャツをまとい、指先で振り子を軽く弾く。 カチ、カチ。その動きに私の視線は吸い寄せられる。 「何が見える?」 ミアの声がさらに深く、私の意識の底に沈んでいく。 「光……銀

  • 親子関係と恋愛

    親子関係のやり直し 親を大嫌いなはずなのに、好きになるのは親によく似た相手ばかりという人がいます。 なぜこのような矛盾が生まれるのかと言うと、親に愛されなかったから、似た相手を通じて愛してもらおうと、過去の巻き返しをするのですよね。 過去に求めても埋められなかったことを、やり直して埋めようとする。 でも親に似てる人格を持ってるってことは、結局愛してもらえない。 そして、やっぱり自分は愛されない人間なんだと確信するまでがセットです。 これは執着関係に陥りやすい典型。 親に似た相手を通じて過去の巻き返しをはかると 「この人に認められないと自分はダメなまま」 「この人に愛してもら

  • 痛みと快楽の心理学

    多くの人はマゾヒストが叩かれて喜んでいる姿を見て不思議に思うであろう。 痛くて苦しいのに、なぜマゾヒストはそれを快感と感じてしまうのか? 心理学的な観点から考えて見たいと思います。 情動の強度と混合感情 痛みと快楽は、どちらも強い情動反応を引き起こします。心理学では「快-不快軸」と「覚醒軸」という2つの次元で感情を表す「感情の二次元モデル(Russellの円環モデル)」というのがあります。 例えば「苦しいけど楽しい」「怖いけどワクワクする」といった混合感情を感じたことのある人もいると思う。 ジェットコースターやおばけ屋敷やマラソンや筋トレなどは、痛みと快楽の同時体験の一例です。

  • 催眠SМショートストーリー ※この物語はフィクションです。 「私の声が聞こえますか?」 その声は、澄んでいて、優しく、どこか脳の奥に直接響いてくるようだった。 「聞こえます…」 自分の口から出た声が、少し震えていることに気づく。 初めての催眠セッション。少しの興味本位と、ほんの少しの背徳感から手を出してしまった。 「深く、深く、沈んでいきましょう。何も考えずに、ただ、私の声に従って…」 目を閉じる。まるで溺れるような感覚。思考が、徐々に霧の中へと消えていく。 「あなたは今、自分の意思で動いていない。私の言葉が、あなたの現実です」 まぶたの裏に、奇妙な光景が浮かぶ。 赤

  • 快感の果て

    快感の果てを認識出来るかどうかの問題 私のセッションを受けた多くの人が、途中から意識がぶっ飛んでいる。 文字通りイキっぱなしになって、何処かにイッているのだ。 快感や痛みの果てのぶっ飛んだ先は、どこに逝っているのか? そして、それらは認識出来るのか? 意識がぶっ飛んだ先は何処にイクの? 人間の意識の果ては、哲学、科学、宗教が異なる視点で探求する深遠なテーマで明確な答えは存在しないが、私なりの理解を様々な角度からまとめてみた。 ちょっと難しいかもしれないけど、快感に興味のある人は最後まで読んでみてね。 《哲学的視点》 意識の果ては自己の認識や存在の境界を超えることかもし

  • カウントゼロ

    「目を閉じて、深呼吸をして。そう、あなたはだんだん……軽くなる」 低く落ち着いた声が部屋に響いた。 仄暗い照明の中、私は椅子に縛られていたわけではない。ただそこに「いる」だけ。 なのに、まるで逃げるという選択肢そのものが自分の中から消えていく。 「10から0まで数えるたび、あなたの意識は深く沈んでいく。言葉はすべて真実になり、命令は快楽に変わる」 9……まぶたが重くなる。 8……心臓の鼓動が自分のものでないように感じる。 7……あの声が、皮膚の内側にまで入り込んでくる。 彼女は微笑みながら、私の耳元で囁いた。 「あなたは、自分が誰だったか、忘れたいと思っている。そう

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