戻ることない失った日々を

戻ることない失った日々を

高校の最初の一週間は 長く、新鮮で、慌ただしいものだった 中学校の頃と違い、通学路は30倍長く、時間も相当だ 重い荷物を抱え、満員電車に揺られ、毎日がエブリデイ・アイム・シャッフリング 流れる雲を見上げ思い出す 1月前に去ったあの場所を 新しい居場所を持ちながらも、心はまだそこにある 大丈夫なように見えて、心の内側の見えないところに隙間ができてしまっているのかもしれない あの日常を思い出す しょうもないことで笑い合った 放課後に町を遊び歩いた 授業に笑いながら取り組んだ 毎日おはようを言い合った あの日常が遠ざかる 記憶の輪郭は曖昧になっていく 僕は怖い 自分が消えてしまうようで もう世界は、…