私を見て欲情することへのとても複雑な気持ち【宮崎留美子の小説 4】
お尻になにか動くものがあるっ! 水色カラーの京浜東北線が荒川鉄橋にさしかかる少し前でした。私は『これってなんだろう』と、よくわからないまま、そのまま依然として立っていました。そうしたら、私に痴漢をしてくる男性の手は、だんだんと図々しくなって、太もものあたりをなで回すようになったり、そして、いよいよ、パンストの腰のゴム部分に手がかかり、それを下ろそうとしていると感じました。『いやーーっ、これって、ひょっとして痴漢なの』 私がおかれた状況をやっと理解するようになりました。
2021/08/22 01:12