就活脱線録 UFO>トンボ

就活脱線録 UFO>トンボ

就職活動が上手くいかず焦っていた。落ちた企業数は30を越え、ストレスで顔にニキビが増える。誰もニキビ面など採用したくはないだろう。ニキビで落ちる→ニキビが増える→落ちる→増えるの悪循環。実際は性格やら喋り方やらで落ちていたのだろうが、ニキビのせいにするのは一種の保身だった。 面接の練習だという大義名分を立て、ダメな友人らと日夜Zoomを開いては失敗談や企業の悪口を言い合いお互いを励ます。互いが互いを下に見て安心する、客観的に見て健全とは言い難い。ただその場に居ればこれほど楽しい物はない。日に日に心は荒んでいった。 就活に成功した人々とは次第に疎遠となり、残ったクズ共は固い絆で結ばれた。こうなっ…