生まれたその日から、空気が読めなかった私
「産声が聞きたい」と田舎から出てきた祖母は、22時とかそれぐらいまで、病院で今か今かと、孫が生まれるのを待っていたらしい。看護師さんが「今日は生まれませんよ」と言って、祖母を追い返した、その数時間後の午前1時32分に生まれてきてしまったのは、私である。 私が生まれたその当時には「空気が読めない」という日本語はなかった気がするが、まさに空気の読めない誕生を私はした。 今、思えば、中学生になるぐらいまでは、本当に空気が読めな人間だった。女子特有の群れる感じが苦手なのと、空気が読めない人間と群れたいと思う子もいなかったんだろう、私はひとりでいることが多かった。徳だったのは、まじめすぎるし、先生にも評…
2025/04/04 19:26