ホワイトバルーンクリスマス
しばらくは、いたって平和な日々だった。 時間差部屋篭り作戦は功を成していた。 そして私はやっとオーストラリアに来て楽しいなと思える時を過ごしていた。 数週間が過ぎ、クリスマスを控えたある日のことだった。 友達と別れ、駅で電車を待っている学校の帰り道、電話が鳴った。 電話の主は、、、察しの通り、奴である。 出なければいいものを、私は電話に出てしまったのだ。 所詮電話に出なくても家で顔を合わせたら理由を問われそうだし、気まずくなるのも嫌だったし、波風立てずに暮らしたかったのだ。 この頃、実は部屋探しもゆるくしていたのだが、中々条件の合う部屋も見つからなかった。 比べれば比べるほど今住んでいる家が家…
2020/02/29 20:59