服部文昭『古代スラヴ語の世界史』【読書記録】

服部文昭『古代スラヴ語の世界史』【読書記録】

『古代スラヴ語の世界史』(白水社)を読みました。 スラヴ人はどこから来てどのように自分たちの文字を獲得したのか。そしてスラヴ人の言語は歴史と共にどのように変化したのだろうか。 www.hakusuisha.co.jp 独自の文字を持たなかったスラヴ人社会において「古代スラヴ語」(当時の共通スラヴ語の文語)がどのように誕生し,またそれがどのように発展(ときには衰退)したか,その言語の歴史を中心に,中世以降のスラヴ人と東欧の歴史について述べた本です。著者は京大の服部文昭先生。 内容について 一般的に,前近代のスラヴ人というのは歴史の表舞台にはあまり登場しない人々だと思います。スラヴ人の文字といえば…