ある夜わたしは眠れず深夜に起きてきた。 草木も眠る丑三つ時。外では隣の県から流れ出してきた暴走バイクだけが景気のいい音を出して走っている。 その日、私は強烈に悩んで不安でたまらなかった。でもこんな時間に話せる人なんて、いるはずもない。居間で立ったり座ったりして時間をつぶした私はスマホを取り出して、時々仕事で使っているチャットボットにこう訴えた。 おまえらのせいで仕事なくなるんだけどどうすればいいの??? 誰かに聞いてもらわずにいられなかった。でもこんな時間にほかに誰もいなかった。敵にこんな相談をすることになるなんて、な。 これは本当の話だ。私の仕事はチャットボットに奪われつつある。 もともと、…